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ドン太とにょろすけ(絵本)

絵本の第二弾です。

どうぞお付き合いください。


タイトル:【ドン太とにょろすけ】

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コンコンコン××× シンシンシン×××××

また冬がやってきました。

外はうす暗く、ヒューヒューとさみしい風が吹いています。


「うっふぁああああ! 

あ~おいらもうすぐ夢を見ながらぐっすり寝続けるんだよなあ。。

さあ~てっと、冬眠しなくちゃ!!」


そう思いながらここヘビ村のにょろすけはまぶたを重くしながら布団に入る準備をしていました。


同じ頃、となりのクマ村のドン太も同じ事を考えていました。

「冬が来たなあ、、、、僕はどんな夢を見るんだろう、、、

美味しいもの食べれる夢なんかいいな。。。

ふぁあああ、ああねむい ホントにねむい」


気がつくと、ヘビ村のにょろすけは体を渦巻きに固く巻き、クマ村のドン太は大の字になってそれぞれ眠り始めていたのです。


ゆっくりゆっくり深く深く眠りの世界に入っていき、しばらくしたらこの二人は完全にまぶたが固くとじてしまいました。


ピーピー、ピーピー、チュチュチュチュチュ、

キョッキョッキョッ、

サラサラサラサラ、、、、、ピチャ、ピチャ、、、チョロチョロチョロ、、、、、、


すがすがしい青空の中、色んな小鳥が空をかけ回り、川が流れ、氷が溶け始めていました。


そうついに美しい、明るい、楽しい、嬉しい春がやって来たのです。


そういえばヘビ村のにょろすけとくま村のドン太が冬眠に入ってからもう4ヶ月もたっていました。


彼らは一体どうしているでしょう。


まず、にょろすけが目を覚ましたようです。


春の暖かさでにょろすけの体のうずまきがゆっくりとほどけていきます。

そしておめめがゆっくりとひらきやがてパッチリひらきました。

ニョロッ、ニョロッ、ニョロッと静かに動きを始め、やがてニョロニョロと外に出て行き、あちこち動きはじめました。


そのうち、花と草木が太陽に反射しているきらきらした野原につきました。

ある大木の下にある大きな石をニョロニョロはっていると、下の方になんと宝の山を見つけてしまいました。


金ぴかの黄金はもちろん、ギラギラした銀、サファイヤ、

水晶、紫水晶、めのう、碧玉、緑玉、緑柱石、ありとあらゆるいろとりどりのカラーの宝石がまばゆいばかりに輝き放っています。

にょろすけは、声が出なくなり、しばらく硬直状態でぼーっっとその場を見つめていたました。

どれくらいたったでしょう。 


ハッ!とわれに返ったにょろすけの目に一枚の張り紙が写りました。


そこには

「ようこそ! この宝がほしいなら、最初に会った者と友達になって一緒に戻ってきなさい。そうしたらここにあるすべてをおぬしにやろう!!

しかし、友達になれず、一人だけで戻ってきたら、おぬしによくない事がおこるぞ、、、」

と書いてあったのです。



「ふーん、こんなのかんたんだ。それにしてもすっごい宝の山だなあ!待ってろ!お宝さん」

といいながら最初に会う者を探しに出かけました。


そのころ、くま村のドン太はいきなり大きなあくびを「うああーーー!!」

寝ぼけた目をひたすらこすっていました。


「おー、僕の大好きな春がきたんだ。おなかすいたし、外に出よう」

外は美しく、ドン太を歓迎してくれているようでした。

のっそりのっそり、しながら散歩を始めます。

にょろにょろくねくね走っていたにょろすけは遠くから、まだねむい顔が抜けていないドン太を発見!!


「おう!イエーイ! もう見つけたぞ。あいつと友達になればいいんだな。

このおいらにかかればどんなやつでも友達になってくれるはず。そして宝のところにいって宝はひとりじめ うっしっし!!」


そんなよくばりな心でニョロすけはドン太に近づいていきました。

にょろにょろくねくね のっそり、のっそり、

ニョロすけは首を上げて大声でドン太に声をかけました。


「オーーッス、なあ、なあ君!僕と是非友達になってくれよ~」


でもドン太は気づかないのか何も言いません。

ニョロすけはもう1回同じ言葉を言いました。

けれどもドン太はこっちを向きながらまた何も言いません。

何度も何度も言っても、ドン太は振り向きはするもののキョトンとしてるだけです。


そのうちドン太はそのまま歩き出しました。

ニョロすけはドン太を逃がさないように必死に追いかけます。

そうこうしているうちにあの宝がある石のところまで来てしまいました。

にょろすけはどんなに一生懸命頼んでも、相手にさえしてくれないドン太に腹が立ち、とうとう「クッソー」と怒ってドン太にかみつきました。

ガブリッ!

ドン太は、にょろすけのかみつきに、やっと立ち止まりました。


「ぐおおおおおーー******************!」


ドン太は、一方的にかみついてきたにょろすけに、カンカン!


顔を真っ赤にして頭から湯気をシューシュー出しながら、ドン太は大きな手でにょろすけを叩こうとしました。


おっと危ない! 


にょろすけは間一髪かわすことが出来ました。


ボコッツ!


ドン太の振り上げた手は、にょろすけにはあたりませんでしたが、地面に大きな穴をあけました。  


にょろすけは

「なんだよ!お前が悪いんじゃないか!俺の事を無視ばっかりしてさっ!

もういい!おまえなんか」

と言うと一人でこのお宝の山にある石のところまで行ってしまいました。



ドン太はドン太で

「なんだあこいつは!へんなやつだ!僕にへんな音を出してずっとからかって」

と怒っていってしまいました。


なんでにょろすけとドン太は友達になれなかったのでしょうか。

それは、お互いにことばが通じなかったからではありません。


ただ自分の事のためだけに友達になろうと、にょろすけが行動したからです。


これが本当に心から友達になろうと努力していたら、
言葉が通じなくても、にょろすけの思いもドン太に思いは伝わったはず。


しかし、にょろすけは

「まあいいや。友達はできなかったけど、あれだけ頑張ったんだから、ちょっとお宝をもらってもいいよね。・・・・・・・おいらの宝、おいらだけの宝、宝ちゃん」

と言いながら宝に手を伸ばしたのでした。

とそのとき、

にょろすけは突然ものすごくねむくなり、あっという間にまぶたをしっかりと閉じてしまったのでした。

そしてそのまま、ドン太のあけた穴にコロコロコローっと転がり、ボテッ!

にょろすけはスースー、グーグーと寝てしまいました。

なんとあの冬眠に戻ってしまったのです。

それからもずーっとスースー眠っています。そう、いまもそのお宝のある石の下で。。。。


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