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第106話:今の俺って

「なんだか、うちのクラスの川口って奴、スゲーむかつかねー?」


一人の仲間が口を開いた。


なんとも唐突な言葉だったが・・・・・・


この言葉を皮切りに


「ああ、なんかあいつむかつくよな~」



「そうそう。俺もあいつキモイと思ったよ。」

 
「だよな!!なんか休み時間もひとりでいてジーッと自分の机にへばりついて気持ち悪いんだよ。」


と、 愚痴っぽい言葉が噴出する。



しかしここにいる奴ら全員、川口という同じクラスの男子生徒とまともな会話も、ましてや挨拶すらしたことがない。


なのに

【そんなの関係ね~】

てな感じで、全く接点のないはずの川口の悪口を言い合うのであった。


まあ、刺激を欠いていたやつらにとっては、ターゲットは誰でもよかったんだと思う。


そして、そんな自分達の暇つぶし、【身近で濃くて、楽しい刺激的な事を!】という事から、

彼らはなんとも最悪な結論へといたる。


それも自分勝手な理由付けで・・・。


「あいつ(川口)なんとなく、ムカつくし・・・やっちゃう?」

 
仲間の一人がこう提案。
 

すると、
 
「おう!やっちゃおうか~!」

 
「あははは、おもしろそうだし、やっちゃおう?」


「やっちゃおうぜ」


ノリと勢いで、こうも簡単に川口へのいじめが決定してしまった。


・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・

【いじめ】


この言葉を、辞書で調べると

「【いじめ】とは、肉体的、精神的に自分より弱いものを、暴力やいやがらせなどによって苦しめること。」

とある。


そう、いじめとは相手を苦しめる行為である。


これは当たり前のように思える。


しかし、 

いじめ=苦しめる

というこの意識・・・・・・・・・・・当たり前な事ではない。


もしあのとき、

いじめ=苦しめる

という事をしっかり認識していれば、川口は犠牲にならなかったのかもしれない。


つまり、いじめをする側は【自分たちはいじめを始める】=【相手に苦しみを与える】なんて罪の意識はほとんどないのだ。


ただそこにあるのは、「自分達の暇つぶし」と、「刺激がほしい、楽しい」という欲求だけ。



よく政治家やマスコミなどが、【いじめはいけないことだ!】と言っている場面を耳にする。


しかし、そんな言葉なんかじゃ到底、いじめている側には聞こえない。

自分が相手を苦しませてるなんて気付かない。


ましてや自分たちのやっている事に罪意識なんて持つはずがない。


そう、うちのグループがこのように【いじめ】をしようと考えた時も、すでに【いじめ】の問題は社会問題となっていたはずなのに・・・。


なのに、世間で言われはじめた【いじめはいけないことだ!】というメッセージは、

僕たちのグループには届かず、その言葉は防波堤には成りえなかった。




「じゃあ!まずあいつをどうやってやっちゃおうか~!」
 
 ・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・
こうして、いじめの具体的なプランが着々と進行していく。
 


「最初から飛ばすのも面白くないし、精神的に潰していこうぜ!」


不良グループのボス的な役割を果たしていた江田がこう提案した。



そして江田のこのひと言により、同じクラスの川口への陰湿で、陰険ないじめが始まっていくのである。



その時、僕はと言うと、、、、


『これ以上、自分の居場所をなくしたくない!』


という思いから彼らと行動を共にするのであった。


僕は小さいときからこう教えられてきたにもかかわらず

『喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい』

『悪に負けることなく、善をもって悪に勝ちなさい』と。



「今の俺って・・・・一体。。。。」







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