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第107話:ホントの気持ち

江田の発言により、陰湿で陰険ないじめは始まってしまった。


まず最初彼らが行なった事とは、根も葉もない噂を立てて川口に印象を悪くするというものだった。


「ねえなんかあいつって臭くない??」

「汚いよね?」

「洗濯してないんじゃねーの?」

という感じで・・・。


思春期真っ只中の子どもにとって「汚い」・「臭い」という言葉ほど敏感なもの、そして傷つく言葉はない。


しかも女の子にとっては特に・・・。


この噂は瞬く間にクラス中に広がり、川口はおとなしい子という印象から、『汚い、クサイ奴』という印象をもたれていってしまった。


そんな根も葉もない噂を立てられた一方の川口と言うと、

いつもと変わらずただ一人黙って授業を受け、

これまでと同じように1人で食事をしていた。


『なーんだ川口、全然大丈夫じゃん!

ちょっと心配したけど、これなら・・・・問題ない。・・・全然問題ないでしょ。』


僕はこの全く動じないように見えた川口を見て、

川口はいじめにこたえていないんだと勝手に思い込み、

次に奴らがとった行動にも罪悪感を持つ事なく、ただただ静観していった。


彼らが次に行動していった事とは、川口のやる行動を逐一、馬鹿にし、馬鹿笑いするというもの。


「なんだあいつの今の動き?サル見てーじゃね~あはははは」


江田が周りに聞こえるような大きな声で、まず川口を馬鹿にする。


すると周囲の仲間達もこぞって協調し馬鹿笑いを始めるという形だ。


「ホントだ!あいつ、きょどってるよ(挙動不審)~あははは」


「うわああ気持ち悪い~」

と。


いじめが始まった当初、僕はひどく罪悪感にさいなまれたものの、

これでもあまり反応しないように見えた川口を見て、

そんな罪悪感も感じなくなっていき、そしていつの間にか僕も馬鹿笑いをする側に立っていた。


『川口なら大丈夫!大丈夫』

と勝手に自分の中で決め付けて。


そんなある日の事だった。



僕は放課後、忘れ物をしたので自分のクラスに戻ってみると、


そこには、、、、川口1人が教室にいた。



『あれ?あいつなにやってるんだ』



僕はそう思い、教室をのぞきこんでみると、



彼は1人、自分の椅子に座り、握りこぶしをグッと作り、涙を流していたのだった。



『えっ!あの動じない川口が・・・・涙??』



僕はあまりの事でびっくり!




そう、僕はそのときに川口の本当の気持ちを知ったのである。


いじめに動じなかったんじゃない・・・・


彼はじっとじっと我慢に我慢して耐えていただけなんだと・・・。






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