忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



第120話:どうしよう・・・ 

「おい、兄ちゃんそうなのかい?」
 
会長と呼んでいる人物は、眉間に縦じわを作り、ギラっとした鋭い眼光でこちらを見ながらこう質問してきた。

「えっ、えっと~」


『あ~どうしよう。

こんな時はなんて言えばいいんだろう。』




「どうなんだい?」

会長は僕に言い寄る。



『だああああ、もうしょうがない!』



「えっ、え~と!そっそうです。そうですよ。
 
この格好で行かされるなんて思っても見なかったから

恥ずかしくて恥ずかしくて……。

でも、お礼がもらえるということだから俺、俺頑張ったんっす。

だからお礼はもらわないと!」
 

・・・・・

・・・・・・・・・

『だああああ~やっちゃった。やっちゃったよ。

よりによって俺・・・・単刀直入にストレートすぎるほどに言っちゃったよ。

ああどうしよう。どうしよう。

でっもでも、まっまあこんな事じゃキレないよ・・・たぶん。

そうだよ。そうだ。そうだ。』


僕はそう心に念じ、恐る恐る会長の顔を見た。



そんな一方の会長の顔はというと、、、、


目がどんどん見開き、顔がどんどん赤くなっていくのが見えた。



『キっキレてる!?

キレてるじゃんかよ、あれ。

どう見たってあれはキレてる顔じゃん。

どうしよう。

このままじゃやられちゃう。

うあああああああ。。。』



心の中で僕が大いにビビッていると


突然、


 「ぶあはははははは」



 『えっ?』


「あははは!お前気に入った!
 
気に入ったよ」
 

と、会長が突然笑いだした。
 

 
「きゅっ急にどうしたんですか」

と、真さんもびっくり。
 


 
「いや~いや~、初対面でこれだけ言える学生さんがいるとはな。

いやー愉快、愉快。
俺も仕事柄、学生さんたちとは会う機会があるんだが、他の連中は俺を見ただけで、すーぐ黙りこくっちゃっう。

でもお前さんはビシッとストレートに答えやがったよ。
 
いや~これは愉快、愉快。だあはははは。」

と、やけに上機嫌の会長さん。


一方の僕はというと、


 『あ~よかった~。一瞬、殴られるかと思ったよ』

と、ホッと一安心。


『でも誰だってあんたのスキンヘッドと風貌見たら、びびるに決まってるじゃん』

と、会長が面識を持ったという学生達に僕は同情したのだった



「よし、ちょっと待ってな!お前さんが帰りまでにお礼のもの持ってきてやるよ」


会長さんはそう言ってどこかに言ってしまった。


それから数時間後。

「おい!学生さん!持ってきたぞ」


会長さんはそう言うと、僕に袋を手渡したのだった。


「えっと~。これはなんですか?」


「いいからいいから、中身見てみな」


「はああ」


僕は袋に入ったビニール袋を取り出すと、、、


「おっおう、こっこれは!!!」


ビニール袋が輝いて見えた。



「それはマグロの大トロだよ。しかも4人前。それだけでありゃあ足りるだろう。

それだけで3万以上はするぜ」

と会長さん。



「えっいいんですか?そんな高級なものを・・」


「いいって事よ。あれだけの恥ずかしい事をしてまで買ってきてくれたんだ。

これくらいの事はしねーとな。それはうめーぞー」


「あっありがとうございます。

嬉しいな~大トロなんて食べた事なかったし」


「そうか、そうか。それはよかった。」



「ありがとうございます。帰ってたーべよっと」



「あっと、そうそう。それから兄ちゃんできればもうひとつ頼まれ事してくれねーかい?」



「えっなんですか?またお使いですか?」



「いやいやそうじゃなくて、息子の家庭教師を探しているんだが、、、

兄さんの周りにいい家庭教師になりそうな学生さんたちはいないかね~。」


「家庭教師、家庭教師ですか?うーーーん」


僕が家庭教師に合うような人物を頭の中で巡らせてみた。

すると、


チーーン!


『あっ!?そうだ!ピッタリのあいつがいるじゃないか!』



僕は会長さんとピッタリ合うであろう家庭教師に成りうる人物を思い出したのだった。


そう、その人物の名は、


田端幸平、東大1年生。


「えっと会長さん!いい奴がいいますよ」


「おっ本当か!」


「はい!そいつならたぶんいい家庭教師になると思います。」


「おおそうか。そうか。それなら是非今度紹介してくれ!」


「わっかりました。それじゃあ、今日帰ってから聞いてみます」


「わかった。それじゃあよろしくな!」

「はいわかりました~!」


会長さんはそう言い残すとそのまま帰っていった。


・・・・・そして今日も仕事が上がる時間となり、僕がいつものように後片付けをしていると

「今日はよかったな!タケオ!」

と真さん。


「いやーほんとつらい思いしてよかったッス。そのかいがありました。」


「そうか。そうか。よかったな~。

そうだ。ところでタケオ。

会長さんがどんな人かわかったかい?」



「・・・・・・・・・・・・・・・・・」


『だああ、そうだった!

肝心な会長さんがどんな人か。また息子どんな奴なのか聞くの忘れてたよ~

あれ?でも待てよ・・・・』



「でも真さん、会長さんが何やっている人かよく知っているんですよね?」


「うーーん。すし屋を経営しているのは知っているけど、店には行った事ないから詳細はそれだけかな。

まあ他にわかっている事は、たまにうちの店で魚を買ってくれる事くらいかな。あははは」



「・・・・・・・・・・・・・・・」


『どうしよう。情報が少ない。少ないよ。

今日、田端になんて言ってカテキョウ(家庭教師)先を紹介しよう・・・。

まあいいや、田端ならなんとかなるだろう』


そして、その日の学舎での夜のこと。



「おう田端!話があるんだけど・・・。」

僕は、廊下で田端を呼び止めた。


「えっなに?」

田端が振り返る。


「えっと、うちの魚屋でたまに魚を買ってくれるすし屋の経営者の小学生の息子のカテキョウやらねー。」

僕は知りうる情報をすべてこのひと言で表現し、家庭教師を紹介。


すると田端は



「わかった。いいよ!やる。」


2秒と経たないうちに答えが返ってきた。


・・・・・・・


『えっえ~~!?いいんかい?』




さすが東大生・・・・・・なんとかなっちゃいました。






★ココまで読んでくださった皆様へ★

多くの方々に学生のピュアの心を感じてもらいたい。
にほんブログ村 小説ブログへ FC2 Blog Ranking人気ブログランキングへ
気に入ってくださったら2箇所ポチッポチッポチッとクリックお願いします。
次回もクリックお願いします♪
PR


この記事に対するコメント

この記事に対するコメントの投稿


この記事に対するトラックバック

トラックバックURL