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第123話:そうだ●●、行こう!

「あーあ、やることないな~」


駅のホームのベンチで1人たたずむ僕。


よくCDのジャケットなどに、駅のホームのベンチに、ただ1人座って、かっこよく足なんか組んじゃって横顔でポーズをとるアーティストの写真が使われたりする。


このジャケット見たファンは、

「きゃーかっこいい!」

「キャー、ステキ~」

などと言ってCDを買っていったりするものなのだが。。。


しかーし僕は断言しよう。


それは、


駅のホームのベンチで1人たたずむ時ほど




むなしく、退屈なものはない。



たぶん1人かっこよくたたずむアーティストも僕と同じように、待合い時間のときは鼻をほじくりながら

「あ~あ、だりい~」

と駅のホームのベンチで1人たたずんでいる事だろう。



そんなこんなで、音楽も聴けない、読書をするための本も持ってきていない僕は、

ただただひたすら夜行列車が来るのを待つしかなかった。


しかし、僕はただひとりボオオオッとしながら、夜行が来るまでの時間を待っていたわけではない。


その間に僕は、次の目的地をどこにするかをずっと考えていた。


「あ~次どこ行こうかな~。

名古屋行こうかな。名古屋で味噌カツ食べようかな~。それとも名古屋コーチン?

うまそうだな・・・。


いやいや大阪もいいぞ。

大阪で本場のたこ焼きを食べながら大阪風お好み焼きを食べるのなんかもいいかも!


あ~でも神戸でもいいな~。神戸牛が美味しいだろうし・・・」

という風に。


これはなんとも切ない話ではないか!


自分の所持金があまりない事を知りつつも、次の目的地を食べ物によって決めようだなんて・・・・あー切ない。。。。


そんなときだった。

「あっそうだ!あそこがあるじゃないか!」

僕の頭に急にあのCMが流れてきたのだった。


そのCMとは、


『「きれいなものを目にする」には、

ちょっとした努力がいる。

家でニュースを見ていると、そう思います。

「そうだ 京都、行こう。」  JR東海~』



そうJR東海が行っているお馴染みのCM。

このCMは長塚京三さんが、ゆっくりと語りかけながら京都の名所を紹介するというもの。

ちなみにこの「そうだ京都、いこう」のCMをみて、本当に京都に行った方も多いはず。


僕もなぜか急にあのとき、このCMを思い出してしまった。


そして僕も


「そうだ京都、いこう」

と思い、難なく次の目的地は決定してしまったのだった。


なんとも単純極まりない話ではあるのだが・・・。



しかし今ではその京都の住人となっている自分がいる。人生とは不思議でわからないものだ。



まあともあれ、次の目的地を無事決めた僕。


僕は、京都で何をするかをイメージしつつ夜行列車を待つのだった。


そして、、、

時間となり、夜行列車が駅のホームに入ってきた。


ピューーーガタン、列車のドアが開く。


僕は早速「そうだ京都、いこう」のCMのように優雅に新幹線に乗るイメージを頭に思い描きつつ

夜行に乗り込もうとした。


しかし・・・・

「あれ?あれ??あれれれ??」


列車に乗れない僕。


いや列車に乗れないというより車内に入り込めないといったほうが正しいかもしれない。


というのは、車内の中は人・ひと・ヒト!人ごみで溢れていたのだ。


ちょっと見ただけでも、車内のスペースはギューギュー詰め。


一瞬にしてさきほどの僕の「そうだ京都、いこう」のCMのような優雅さは消え去ってしまった。


けれども、とりあえずこの列車に乗らなければしょうがないので、僕は体を強引に人と人の間に押し入った。


そしてやっとの事で乗り込む事に成功。


だが、成功したはいいが、空いているスペースが全くない。


これを読んでいる皆さんに勘違いしてもらいたくないのだが、

僕がここで言っている空いているスペースがないとは、車内の座席が空いていないという状態の事ではない。


そうではなく、足の踏み場もないほどに車内の中央通路にまで大勢の人が座り込んでいる状態の事を指している。




『ここは、戦後の闇市に向かう列車の中かよ!』


と、ツッコミたくなるほどに。



しかも結局、僕が座れた場所はなんと


トイレが目の前にあるスペースだった。



けれどもトイレとは名ばかりで実態は便所!

便所である。



それに僕のすぐ左横には列車と列車の連結部分があり、列車がカーブする毎にガタガタガタガタと大きな音がする。



『ああ「そうだ京都、いこう」のあの優雅さは一体どこに・・・。』



「そうだ京都、いこう」の僕バージョンは、臭いし、揺れるし、うるさいの三拍子であった。


・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ああ姉さん、今の僕ならあの言葉を胸を張って言えるよ!


それは・・・・・・・




世の中きびしいっス!!」





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