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2018/07/19 [PR]
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2009/06/07 第141話:で、その名は?  
今日は待ちに待った?チャリティーラン、略してチャリランの日である。 なぜ待ちに待った日なのか、、、、、それは遡る(さかのぼる)こと7月の舎懇でのひとコマ。 ・・・・・・ ・・・・・・
2009/06/11 第142話:走ることの意味 
「おっほおん!じゃあタケオ!」   「あっはい!」   「続きを話していいか?」  と榎本さん。 「あっすっすいません」 「
2009/06/12 第143話:使命 
「実はこのチャリランにももう一つ重要な使命がある。 これこそ、我々の求めている事。」 と、真剣なまなざしで話す榎本さん。  『もう一つの重要な使命???なん
2009/11/16 144話:ときはきた 
ときはきた。 結局、チャリランに出るメンバーはこうだ。 僕、佐竹、白、田端、高木さん、アルトノさん(補欠)の6人。 なぜここでアルトノさんが補欠かというと、このチャリティ
2009/11/24 145話:ヤニパワーの果てに 
位置について~ よーーーい  バン! ピストル音が野外ステージにこだまする。 そしてこのピストル音と共にスタートラインにいた一番走者たちが一斉にスタート。
2009/11/26 第146話:リンクする思い 
僕の前の走者であった女性は、以外にも足が速く、7~8位近く順位をあげ僕にタスキを手渡した。 『よし!俺もこの流れに乗ろう!!』 僕はそう思い、受け取ったタスキをすぐさま肩にかけて、
2009/12/02 第147話:自分の思いが裏切られる瞬間
「ハア~、ハア~、ハア~ ・・・・・あと少し、、、あと少し・・・だ」 僕はそう自分に言い聞かせ最後の直線を走っていった。 だが、 ガクッ!!
2009/12/04 第148話:何かが・・・ 
「・・・みんな、、、、、、 ごめん。 くっ! うおおおお~」 僕は、今ある力のすべてを振り絞り、中継地点にいる次の走者の田端めが
2011/01/06 第149話 僕の後期(おわり)が始まるとき
僕の熱く&濃い夏も終わりをつげ、秋へ着実に季節は変わりつつあった。 そして大学の後期も始まった。 この夏を振り返ってみると、ホントに濃いかった!! この一言に尽きる こ
2011/01/19 第150話:僕の大切な人生の1ページ
『知らない・気づかないふりしちゃおっかな~。。。。』 僕は心の中で、大きく葛藤した!! だって! だって!! だって!!! 上半身裸の上にジャケットを

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第141話:で、その名は?  

今日は待ちに待った?チャリティーラン、略してチャリランの日である。

なぜ待ちに待った日なのか、、、、、それは遡る(さかのぼる)こと7月の舎懇でのひとコマ。


・・・・・・
・・・・・・・・

「今度の9月末にZAND主催の【チャリティーラン】があるんだが、参加できる奴はいるか?」

と、舎長の榎本さんが舎懇中、口火を切った。



けれども当の舎生たちはというと、、、


「そんなの知りません!」

てな感じで皆、沈黙を守っていた。



この沈黙に榎本さんは、

「まあこのチャリランに参加した事ない奴は強制的に参加してもらうんだけどね。あははは!」

とひとり空気が違う様子。


そこに


「あの・・・」

僕が手を上げた。



「おっなんだタケオ!」

と榎本さん。


僕は他の舎生が沈黙を守る中、こう質問した。



「それって一体なにやるんですか?」

と。


これは根本的な問題だ。


僕ら一年生は一体そのチャリなんとかが何なのか全く知らない。

だから一年生や今年僕らと同じく入舎した上級生は沈黙を守らざるを得ないのだが、、、


しかしなぜか他の舎生も沈黙を守っていた。なぜ?



榎本さんはこの質問に


【あっそうだった!】てな感じで


「おおっ!そうだ内容を言うの忘れてたぜ。
実をいうとチャリティーランは・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

チャリティーで走るんだよ」



と説明。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ふう~寒ッ」



この談話室には冷房もないし、というより学舎に冷房がないので

今の談話室は気象庁的にいうなれば・・・猛暑日とも言える室温であるに、一瞬背筋がゾゾゾゾと感じるほどに寒気が襲った。



他の舎生達も僕と同じだったようで、、、沈黙どころか舎生全員沈没。。。




「おっおほん!まあジョーダンはさておき、これは毎年代々木公園で行われている結構デカイイベントなんだが、、、、」


と、榎本さんは気を取り直してチャリランの説明へ。

「・・・・まあ参加者や企業が参加料を払って走るイベントで、その参加料は障害者支援の資金に使われるわけよ」




「へえーーーそれに学舎も参加するってことですか?」

と僕。

「そう!」

と榎本さん。


すると僕の右隣にいた白が突然

「えっ!ちなみにその参加料って誰が払うんですか?」


と、僕の質問に割り込み。




・・・お金の質問、


はやっ!



そう、白はこの1年生の当時、お金に関連する事にはかなり・・・というより相当敏感だった。


まさにそれはNHK教育で放送しているアニメ『忍たま乱太郎』に登場するきり丸のよう。。。。


※きり丸とは・・・小銭が大好きで、音を聞いただけでお金の種類を当ててしまう!「ただ」「安い」という言葉に弱い。忍術の腕は三人組の中で一番、かな?血液型はたぶん「B」(NHK『忍たま乱太郎』公式HPより)



例えば、僕が


「この人すごいんだよね~。」

とか

「この人この分野で活躍して人なんだよ~」

などを白に話すと決まってこう返事が返ってくる。


「その人お金持ち?」・「その人絶対お金持ちでしょ?」

と。

僕は

『なぜにお金?』と思いつつ、

「いや・・・金持ちがどうかはわかんないけど。。。。」と話すと


「いや絶対、金持ちだって!」

と必ず強調した。


当時の白に言わせると「成功=お金」、「活躍=お金」、「人望=お金」だったらしい。


けれども僕にはなぜそこまでお金にこだわるのか当時、全く理解できなかった。


しかしこれ以降僕は大学で、様々な中国人と接し、この考え方が白の独自のものではない事を知った。


やはり、この考え方は中国の社会状況が影響しているようで、、、、。


まあひとつの国に12億人もいたら・・・・と考えると、なんとなく理解もできる。



しかしまあ、『忍たま乱太郎』に登場するきり丸がB型というのは初めて知ったのであるが、実は白もB型。


しかも白は、犬派か猫派と舎生同士で議論していた際、


自分は犬派か?それとも猫派か?と聞いているにも拘らず白は、




「自分は猫になりたい」

と語っていた。


「いや猫しかない」と。


それを考えたら、白独自かな~と思えなくとも・・・・。



ともあれ、


「もちろん・・・うちらは払わない。

というか払えねーーー。

だって参加料は10万円なんだぜ」


と榎本さんが白のその素早い質問に答えた。



すると、



「おお~!!!」

と、一斉に沈黙いや、沈没していた舎生達内にどよめきが走る。



「じゅっ10万ですか!」


僕はあまりの金額に目を丸くした。


「ええー、じゅっ10万も払ってわざわざ走るんですか?

一体どんな物好きなんですか!」


と、素でビツクリ。


けれども、榎本さんは


「チッチッチ!タケオ分かってねーな」

と人差し指一本で左右にふる。



「実はこのイベントには・・・・芸能人も関わってんだよ。だから・・・」





「えっ!芸能人ですか??」


僕は榎本さんの話をさえぎるかのように、この【芸能人】という言葉にすぐ飛びついた。


何せ僕は田舎からやってきた人間。


近所に芸能人なんて人種住んでいないし、街中で芸能人が歩いているなんて目撃情報なんて聞いた事も見たこともない。


僕ら田舎もんが芸能人に会うといえば、テレビのみ・ラジオのみ・雑誌のみ。


そんな僕らがテレビで会うことしかできないような人種にこんな簡単に会えるなんて、、、、東京はなんてすごいところなんだろうと思った。


これを鹿児島弁でいうなれば、


「わっせすごかよ!東京は!」

となる。



ちなみに鹿児島人・薩摩人から見た東京のイメージはというと、、、、



『怖い』


に尽きる。


例えば僕の上京する事が決まったとき、友達がこう言ったことを今でも覚えている。


「えっ!お前、東京行くの?

あそこはやばいんだろ? 麻薬が出回ったり、毎日殺人事件がおきたりと・・・

俺はいかないからな!」




・・・・・・・・・・・これはまさに【警察24時】の影響である。



それだけ、田舎から見る東京というのは凄い!そして怖い!ところなのである。




ともあれ僕は、まさにこの芸能人という言葉に目を輝かしたのであった。


『芸能人がくる・・・・まさか今をときめく【モーニング娘。】じゃあ!!

いやっナインティーナインの岡村? いやGLAYかも・・・いや宇多田ヒカル!?』


自分が今思い出せる芸能人を頭に浮かべてみた。
 

「で、その芸能人の名は?」

誰かが榎本さんに質問する。



僕もその答えに期待をこめて待った。
 


「えっと・・・・お前も知ってるだろ?

外国人のあの・・・・名前なんだっけか・・・

あの、、、、、あれだよ、あのムキムキの外国人。。。」
 


『ムキムキの外国人??』


僕は榎本さんの意外な答えに、躊躇しつつもムキムキの外国人の芸能人を思い浮かべてみた。


『ムキムキで・・・外国人?????

ムキムキって事は、、、格闘技かなんか。。。。

格闘技と言えば、、、、、、、、、、、、、、K-1.。。。。。。。。。


K-1と言えば、、、、、、、、、、、、、アッ!!!』


僕は思い出した。


「えっまさか!あのカカト落としのアンディ・フグですか!!」


僕の声は裏返ってしまった。



しかし、


「いやっ!違う!」


と、速攻で否定。



「えーーーとーーー、あっ!思い出した!」

と榎本さん。



「あのムキムキのアメリカ人のチ●ク・ウ●ルソンだよ!」



と、答えが返ってきた。






「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






『びっ微妙。。。。』



 
 

がしかし、僕の左隣に座っていた同じ一年生の佐竹は
 


「おお!!!すげー。。。。超スゲーーー!!!」
 
と、めちゃくちゃ嬉しそうに目を輝かしていた。



 
僕はこの光景に初めてあの歌の歌詞の意味が垣間見れた気がした。



「人生いろいろ 

男もいろいろ

女だっていろいろ 咲き乱れるの」

って。




姉さん、東京は深く広いです。



つづく

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第142話:走ることの意味 

「おっほおん!じゃあタケオ!」

 
「あっはい!」
 

「続きを話していいか?」

 と榎本さん。



「あっすっすいません」


「まあというわけで、芸能人が出席・・・というより発起人ということプラス、

このチャリティーイベントは恒例だから知名度も高いわけよ!
 
だから企業にとっては名前を売るチャンスでもあるし、

社会貢献をアピールできる絶好の機会なわけ。

だからその宣伝効果からすると参加費十万なんてやすいもんなんだ」
 

榎本さんのチャリランについての説明が続く。



「おお~」
 

榎本さんの説得力あるこの説明に舎生一同、どよめいた。
 
 
そこに、


「あっすいません」
 

僕が再び、手をあげる。
 



「おっどうしたタケオ!」
 
 

「えっと・・・榎本さんの言ってる事はわかったんスけど、それとうちらが走ることにどんな関係が…。」
 
 
と僕。



すると榎本さん、



 この質問に対して


「えっと、、、

えーとー・・・。

えっとね。。。。。


そうだよなああ、ああそうだ・・・関係~ねえ~。

走りたいから・・・かな? うーーーん」
 

と、急に言葉に歯切れが悪くなる。




『おいおい・・・まさか忘れたなんて・・・』



と心の中でつっこんでいると





「えっとーーー、、ど忘れちゃった。エヘッ」



と、恥ずかしそうに舌を出しながら榎本さん。





この榎本さんの言葉とこのしぐさに


舎生一同、




「・・・・・・・・・」



 
再び沈没す。
 
 
 


『きっ気持ち悪いっすよ


・・・榎本さん。


しかもそこが一番重要なんじゃ・・・』
 
 



「えーとなんでだっけか?

ど忘れしちゃった。

あははは~~

って、なんでだっけ~アルトノ~・・・!」
 
 

榎本さんは横に座っていたもう一人の舎長であるアルトノに助け舟をだした。


 
 
そして助け舟を出されたアルトノさんは、



「えっとね~。俺たちはね~、そのね~、参加している企業のね~

代わりに走るんだよ~」
 


とひと言。






このアルトノさんの言葉に一瞬、談話室は沈黙に包まれ、

また僕も心の中で、


『なぜにアルトノさん、、、、、、【先生あのね】の口調!?』
 
 と思いつつも、すぐ



「ええ~!」
 
「まじー!」
 
「やだー!」
 
 
のブーイングの嵐。
 


しかしそのブーイングの嵐の中

 
「あっそうだった!思い出した!」
 
と、榎本さんがポツリ。
 
 

「えーマジっすか?なんでうちらがそんな企業のための走らなきゃなんないんすか?」
 
と僕。
 



これに対し、何もかも思い出した榎本さんが


「それは日本に社員が少ないかもしくは支店がない外資系企業も参加しているからで、

そういう人員不足の企業のためにうちらが代わって走るってわけよ。」

と、歯切れよく説明。




「えっと、、、つまりそれは俺らがその企業人として走るということですか?」


この場面にきて初めて田端がしゃべった。



「まあ、そんな感じだな」






「じゃあ、うちらにもいくらか企業からギャラが・・・」



相変わらず金の話には素早い白。




しかし、


「んなもんない。。。」

と、即否定。




「でもなあ~企業のためになんで貧乏なうちらがただで走るわけ・・・その参加料十万をうちに寄付してくれたっていいくらいなのに・・・」

と僕がポツリ。




すると僕のポツリと言ったこの言葉を皮切りに
 


「そうだ!そうだ!うちらの寮にだって冷房ほしい!」
 



「いや買うなら洗濯機! 今のやつは水漏れしてもう限界!」
 
 
「それなら風呂場の湯沸し器だって種火がすぐ着く新しいのにしてほしいですよ。」




「いやーーそれなら冷蔵庫だろう~。

この冷蔵庫、夜になると決まってボン!と破裂音がするんだぜ。


どこの家庭に破裂音の鳴る冷蔵庫なんてあるかよ。」


などと、日頃から学舎の設備に不満を抱いている舎生達の思いがここで大爆発。



そしてしまいには


「それならビデオだクンッ!ビデオデッキもクンッほしい!」


「いや!マンガだ!」

「いや毛布!」


「いいえ、抱き枕よ!」

と、全く学舎の設備と関係のない、しかも『いかにもそれ個人だろし、ていうかそれいらんやろ!』と言わんばかりの要望さえ上がる始末。


(※注意:ちなみに現在の寮は、冷暖房完備、42型液晶テレビ、最新型冷蔵庫完備だそうです・・・うっうらやましい!)


そして段々と発言の収拾がつかなくなってきたとき、


「バカヤロー!」


榎本さんが舎生たちを一喝。



「そのイベントに企業が集まるって事はそれだけお金も集まるってことなんだぞ。

それはつまり、、それだけ貧しい人々・苦しんでいる人々に援助できるって事じゃねーか! 

俺らが企業の代わりだろうが走ればそれだけお金は集まるんだ。

と言う事は、それだけ貧しい人々・苦しんでいる人々を助けられるんだよ!

これが今の俺らのできるチャリティーだとは思わねーのか?」

と榎本さん。


すると、


「おおおおお~!!!」


それまで不平不満や個人的欲望までも漏らしていた舎生たちが、榎本さんのこの言葉に皆、感銘を受けたのだった。



「それじゃあ、僕参加します!」


僕もこの榎本さんの言葉に感銘を受け、チャリランに参加することにした。



その後、田端と佐竹も参加を表明。



「おっ一年生組!やってくれるか!

それじゃあ残りは上級生から出てもらおうかな。。。


えっとその前に、一年生にはもうひとつ聞いて貰いたいんだがあるんだ。」


「えっもうひとつあるんですか?」

と僕。


「そう。それは、参加する者に課せられるもう一つの重要な使命なんだ!


そしてこれこそ、我々が求めているもの。」


榎本さんは真剣なまなざしで、参加表明したメンバーを見渡しつつこう言った。



 『一体、もう一つの重要な使命とはなんだろう。

チャリティーで走るって事の他に重要な事があるんだろうか』

僕は考えた。



そして僕はのちにある事実を知ったのである。



それは、もう一つの重要な使命・・・・これこそが、上級生たちを最初沈黙に陥れたものであったという事を。



もう一つの重要な使命とは一体。。。。



つづく。


第143話:使命 

「実はこのチャリランにももう一つ重要な使命がある。


これこそ、我々の求めている事。」


と、真剣なまなざしで話す榎本さん。



 『もう一つの重要な使命???なんだそれは。

チャリティーで走るって他に重要な事があるんだろうか』


僕はあまりの榎本さんの真剣な眼差しに、ゴクリと息を呑んだ。



「その重要な使命とは、、、、、、、」



榎本さんが重い口を開く。



「その使命とは・・・・」



僕は復唱した。



「それは、、、、」



「それは?」




「きみ達の使命は、、、、」




「使命は?」








「食糧調達である!!」






「・・・・・・・・・・・・・」




「はっ??

今なんていったんですか?」






「だからきみ達の使命は食糧調達である!」





「しょ食糧調達ですか!?」








「そうだ! きみ達を食糧調達部隊に任命する!!」




榎本さんは右手にグッと握りこぶしを作りこう語ったのであった。






「あの・・・・」


僕がまたまた、手を上げる。


「おっどうした?タケオ!」




「あの・・・やっぱり


そのチャリなんとか・・・・



やめてイイッスカ??」





おおおおお!

全く話が見えてこない!!


先が見えないチャリティーラン!!!



おっ恐るべし!!!!!




ていうより、実はうちら山手学舎が話をややこしくしているような・・・。



やっ山手学舎恐るべし!!!!!!!!


つづく。


144話:ときはきた 

ときはきた。


結局、チャリランに出るメンバーはこうだ。


僕、佐竹、白、田端、高木さん、アルトノさん(補欠)の6人。


なぜここでアルトノさんが補欠かというと、このチャリティーランに出場できる人数は1チーム6人なのだが、

必ずチームの中に女性を1人入れなければならないからである。


つまり、男性5人に対して女性1人となるのだが、この男性5人の中で当日何かしらの事情で走れない事が
あるかもしれない・・・ということで、とりあえずアルトノさんが補欠となったのだ。


まあ、それは建前で、、食糧調達には多くのメンバーを動員させた方がよいというのがほんとのところではあるのだが。。。。



まあそれはさておき、チームの中に女性が入るということで、

ここで普通のチームならば、


この与えられた課題に、


女性の走る順番をどうするのか?


ということが問題となるはずである。



だが一方の学舎の場合はというと、、



【走る女性をどこでゲットするのか???】



という、



おまえらに走る資格があるのか??



と言わんばかりのなんとも走る以前の問題が浮上するのである。




しかし、そこは舎長の榎本さん。



ただで山手学舎に4年も住んでいるわけではない。




このチャリランに備えてすでにYAMAセンターのキャンププログラムからも参加する【リーダー】と呼ばれるキャンプボランティアメンバー達にすでに話をつけていたようで、

学舎チームに参加してくれる女性メンバーはすでに決まっていたのだった。



僕たちは、このメンバーでイベント会場となっている代々木公園野外ステージへと向かい、走る準備を始めたのであった。


「結構、でかい規模だな~」



このチャリラン・・・・僕が想像していたよりもかなりデカイイベントであった。


「これ全員、、、、今日走るメンツかよ」


そう、僕の周りを見てみると、、、、明らかに


『俺、この日のために毎日走ってました!!』


と言わんばかりに


まばゆい光を放っているシューズを履き、


ランニングシャツをきた集団がいたり、、


他方では、ガチャピンや犬やネコの形をあしらった気ぐるみを来た



なんとも場違いと思われるようなコスプレ集団がいたり、


色んな人たちがここ代々木公園野外ステージには集結していたのである。




僕は、そのコスプレ集団をみて、、


「しっかし、あんなの場違いもいいとこですよね~高木さん」



と、高木さんに相づちを求めるために後ろを振り返った。



高木さんも



「そうだよな~。なんだあれ。あははは」




と、僕の意見に賛同しながら相づちをうってくれたのである、、、、、が、





僕はそんな高木さんの服装をみてびっくり。





そこには、上は半袖のTシャツ




・・・・・まあこれは問題なし。けれども





下は固い生地でできたようなジーンズに、





シューズはまばゆい光を放った








革靴だったのだ。






・・・いやいや高木さん、あなたも間違ってますから!!






僕は、


『やばい!!今日のチャリラン・・・波乱が起きそうな気配ぷんぷんするよ~』




と、思ってしまった。



が、



そんな事を思っていた僕の後ろで佐竹がポツリとひと言。



「タケオ、、、、お前って、




Tシャツをジーパンの中に



きちっと入れるタイプなんだな。




・・・小学生みて~」





「うっ!」


・・・・・・・・・グサッ!








僕は背後から胸を剣で刺されたような気分だった。




そして、、、、



「それでは、ただ今よりチャリティーランを開催いたします」





とうとうそのときがやってきた。。。。






そして僕らは、なんとなく周りのチームに影響されて、体育系でもないくせに、、、、


というか運動不足が際立っている連中のくせに



なぜか円陣をくみ、



しかも、僕は非喫煙者であるにもかかわらず、



俺以外の舎生達は




「ヤニパワー!!!オーーー」



と掛け声。




「・・・・・・・・・・・・・・ハアアア」






こうして、、、これからなんとも意味もわからない、結末も予測不能の僕らのチャリランが始まるのであった。


つづく。


145話:ヤニパワーの果てに 

位置について~


よーーーい  バン!




ピストル音が野外ステージにこだまする。


そしてこのピストル音と共にスタートラインにいた一番走者たちが一斉にスタート。


学者の一番走者はというと、元高校球児でヘビースモーカーの佐竹。


佐竹は【超】がつくほどの運動不足を感じさせないスタートダッシュ。



「おっこれはいけるんじゃねーの??」


そのスタートダッシュを見た僕たちは、顔を見合わせてこう言った。



そして

「いいぞ~!!そのままつづけ~」

と声援を送ったのだった。



それから10分後。。。。



「まだ、こねーのかよ。もう半分以上のチームが先行っちまったよ。」



けれども佐竹は一向に姿を見せない。



それからしばらくして



「おっ!きたきた」



佐竹の姿がようやく見えた。



佐竹はゴールラインに近づくと、タスキを脱ぎ、そしてそのタスキを


次の走者



白に渡したのであった。




白は佐竹から渡されたそのタスキを、なぜか肩にはかけず


そのまま右手に持って走り去っていった。



一方の佐竹はと言うとゴールするとすかさず、その脇に倒れ込み


「ハアハアハアハア、、、しぬ~しぬ~」

と絶叫。


僕はそれを見て


「ふん、、なにがヤニパワーだよ」


と、冷めた目でひと言。




そして、僕の不安は的中、、白もことごとく順位を落とし、フタをあけたら現在50チーム中、45位になってしまった。



それもそのはず。



白も勿論、ヘビースモーカー。



これまたヤニパワーの敗北・・・・。



しかもあの佐竹から受け取ったタスキを白は何を思ったのか、、、終始、



右手にもち続けて走ったというではないか!



しかも、そのタスキを走っている最中に落としたらしい・・・・。




・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・『お前は駅伝知ってるんかい!?』


僕は心の中でこうツッコミを入れ






「ハアアアアアア」


とため息を漏らした。



この学舎チーム・・・・・平均年齢的に見たら一番若いチームのはずなのに。。。



僕はこの散々な途中経過に



「なんとも・・・・なげかわしい」


とがっくり。



・・・・・・・・そして、



「よしここは俺が、、、、、、格闘家としての名をかけて、やっちゃるか~!!」



と、僕の出番がやってきた。



「ヨッシャー!!!」



僕はリーダーの女の子からタスキを受けてとり、




そして、



走り出したのだった。


第146話:リンクする思い 

僕の前の走者であった女性は、以外にも足が速く、7~8位近く順位をあげ僕にタスキを手渡した。


『よし!俺もこの流れに乗ろう!!』


僕はそう思い、受け取ったタスキをすぐさま肩にかけて、思いっきり走り出した。


僕は序盤から走るペースを速める走りを展開。


僕が野外ステージの奥からNHKホール横の遊歩道に差し掛かった地点に達したときにはですでに10人近くの走者を抜いていた。


『おっ!このペースなら問題ないじゃん、、、、よし!!』



自分の走りに気をよくした僕は、現在走っているペースよりさらに、上げたのだった。



1人・・・・


また1人と、僕は、ライバル走者を抜いていく。



「はあ、はあ、はあ、


なんだ俺って
、はあ、



結構走れるんじゃン!」


僕は自分の軽快な走りに、自分でも驚きながら、いやしかし、



『格闘技をやってきたのだから当然!』と思いつつ、走っていった。



そして、僕はペースを崩す事無く、NHKホール横の遊歩道を抜け、ほぼ半分を走り終えたのだった。



そのあと、僕はこのチャリティーランの一番の難関の走る右手には山手線、左手には代々木第一体育館という上り坂に差し掛かる。




その地点にはチャリティーランの誘導員がおり、




「あと半分!半分ですよ~頑張って!!」



と掛け声をかけられたのだった。





『あと半分か・・・・


あっ!』



僕はそんなとき、あることが頭をよぎった。



それは、、、、



やつらに俺を認めさせてやる!!




という思い。






このやつらとは勿論、今日の学舎メンバーのこと。




人間と言うのは面白いもので、思いもしない、そしてふとしたときに自分の思いが湧いてくるらしい。



しかも、この思い、、、、、うちのチームが現時点において喫煙組のせいで順位を大幅に落とした事が原因でない。



それは佐竹に関してはチームメイトの俺に対して身なりの事で小バカにし笑いやがった今さっき起こった事実、


僕がバイクを購入する前に高木さんが先にバイクを買ったちょっと昔のそしてごく些細な事実、、、


俺や相川さん、アルトノさんだけが非喫煙者で、毎日学舎での肩身が狭く、

タバコの臭いが不快でたまらないという毎日の現実という名の事実、、、、



そして、同じ一年生同士なのになぜか俺だけが1人なんだ・・・という疎外感をずっと持ち続けている僕がいるという心の奥底にある事実、、、



色んな事実が一瞬にして僕の頭の中でリンクし、そしてリンクを重ね、、、結果、

僕にそう、思いを起こさせたのであった。








【おっ!タケオスゲーな!】



【悔しいけど、、おまえはすげーよ】


【おまえはやるやつだな~。見直したぜ】



そんな言葉をあいつらに言わせたい。



僕は心からそう思った。





「よし、ぜってい!あのヤローたちに俺を認めさせてやる。ちくしょう~!!!」




僕はある意味、ムキになった思いでそしてある意味、

今日のメンバーに憎しみという名の感情を抱き、走るペースをさらに速めていったのである。




そして、その感情・思いのおかげ?で一番の難関の上り坂は難なくクリア。





あとは、【野外ステージまで一直線】というところまでやってきた。




ハア、ハア、ハア、



あとはここを乗り切れば、ハア、ハア、ハア、


あいつらに目にもの見せられるぜ!!!!



ハア、ハア、ハア、
ハア、ハア、ハア、


少し、息遣いが荒くなったかな・・・・でもまあ、、、よし!!!』




僕は、僕の快走を見たあとのメンバー達の顔を想像しつつ、最後のスパートをかけたのであった。




が、次の瞬間。




ガクッ!!




『え?』





・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・バタン!!






つづく。


第147話:自分の思いが裏切られる瞬間


「ハア~、ハア~、ハア~


・・・・・あと少し、、、あと少し・・・だ」


僕はそう自分に言い聞かせ最後の直線を走っていった。



だが、



ガクッ!!




体が突然、極端に重くなった。




そして


ヨロッ



足がもつれ



『えっ!? なっなにぃぃ??』



僕は、前方に見える視界が少しずつ低くなっていくの感じ、、



そして




・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・バタン!!



思いっきり






こけた。





この僕のこけ方があまりにも大胆だったのだろう、



近くに誘導員が


「だっ大丈夫ですか~!!」


と、駆け寄ってきた。



が、僕はその声を耳にすると否や、


スッとまるで何事もなかったかのように起き上がり、


そして


駆け寄る誘導員に対して右手をあげて、オッスのポーズ。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・なぜに、


オッスのポーズ。。。。




人間は、とっさな行動の際には自が出るというが、、、


このとき僕がなぜ、こんないかりや長介の18番である【オッスのポーズ】をとったのか、、、、



自分でも意味不明。






ともあれこの動作をみた誘導員も、僕を見てうなずき、所定の位置に戻っていったのだった。




今思えば、この調査員


「お前もそれで、もどるんかい!!」


と、


ツッコミたくなるようなランナーに対してのなんだかな~的な安全確認だが



当時の僕にとっては、こけた事こそ恥ずかしく、


また、大勢を目の前にして大胆にこけ、恥ずかしさ無限大。



早くその場から立ち去りたかった僕の心境としては


なんともこの調査員の行動に救われた格好だ。



だが、今の僕はまさにガソリンが切れてしまった自動車。



走れない。。。



全く走れない。



足が動かない。



このときの僕にとっては歩く事で精一杯だった。




そして僕は次々とさっき僕が抜いた人たちに抜かれていった。




僕は自分の走りと自分の思いにのまれた故に完璧にペース配分を間違えた。




「クソ。。。あともう少しなのに・・・」


前半にあれだけ走れた自分を見ていただけに今の自分の姿が情けなく、悔しくてたまらない。



しかもやつらにギャフンと言わせるどころか、自分の無様な姿を見せる形になりそうだ。




そして現実というのは厳しいもので、、、僕は1人、、、また1人と、、、抜かれていく。




「ハア~、ハア~、ハア~、苦しい、苦しい。

あと何メートルだ。

200メートル?それとも100メートルか?



ハア~、ハア~、ハア~




しばらくすると前方に、左に曲がれば野外ステージへと繋がる道が見えてきた。



「ハア~、やっとか!」


しかし、今の僕にはその道がはるか遠くにあるよう見える。



「あ~ダメだ。。。。


もう足が棒のよう、、、、、


あ~もう止まりたい。。。




とまろうか・・・



もう止まろう。。」




僕がそうあきらめかけた時、




「・・オ~!!・・ばれ~!」




どこからともなく、どこかで聞きなれた声が僕の耳に飛び込んできた。





「・・張れ~、もう少しだ!!」



「頑張れ~、タケオ~!!」




「エッ!?」



僕は声のする方向に目をやった。



すると野外ステージへと繋がる角の近くから


なんと!!


舎生たちが身を乗り出して僕に声援を送ってくれているではないか!


「いけー!もう少しだ!頑張れ~」


「まだ、行けるぞ!タケオ~」







この光景を目にした僕。






僕は顔をうつむかせ




「・・・みんな、、、、、、



ごめん。




くっ!





うおおおおおおおおおおおお~」






僕はそして歯を食いしばり、


ありったけの力をふりしぼり、全速力でゴールへと向かっていった。





いけーーーーーーーーーーーー!!








つづく。


第148話:何かが・・・ 

「・・・みんな、、、、、、



ごめん。




くっ!





うおおおお~」




僕は、今ある力のすべてを振り絞り、中継地点にいる次の走者の田端めがけて思いっきり全力疾走し始めた。



それを見た舎生達の応援はさらにヒートアップ。



「いけーーーーーーーーーーーーーーー」





「ハア、ハア、ハア、、、」



僕は先ほどまで棒のようになっていた足を一歩、


また一歩、

動かした。




その姿に舎生たちも僕のために応援してくれた。




そんな、これらすべての光景は、ひとコマ、ひとコマ、


僕にとってスローモーションのように見えたのだった。




「ハア、ハア、ハア、、、」


僕の荒い息遣い。




「いーーーけーーーー」



舎生たちの声援が、代々木公園にこだましているかのようだ。





このワンシーン、、、、、まさに





【炎のランナー】 ではないか!




タタッタタ
タタッ,      タン タタッタタン,      タン タタッタタン~







僕は最後の直線で1人、また1人と抜いていった。






そして肩に掛かったタスキを左手で掴み、脱ぎ、


タスキを丸めて僕は右手に持ち替えた。





ハア ハア ハア、、、、よし、、、、あとすこし



中継地点にいる田端が見えてきた。




僕は先ほど丸めたタスキを伸ばし、自分の右腕を前方に突き出した。



そして、、、



ドシ・・・・・




「田端、、、、、、、、、、たったのむ」






僕のタスキは、無事田端に繋がり、




田端は僕からタスキを受け取ると、猛ダッシュで走っていった。



僕はその姿を見届けると、よろけながら中継地点の近くにある木に

もたれ掛かり、そのままズルズルとへたり、、、座り込んでしまった。





『これが本当の脱力・・・感、、、なのか ?』




ハア ハア ハア、  息が     しにくい・・・ 」







それからしばらくして・・・・。





田端が走り終わり、タスキはアンカーの高木さんへ受け継がれた。





僕はその光景を見届けると、すぐまた、先ほどの木にもたれ掛かった。




そしてふと




『それにしてもなんで、こいつら俺を応援してくれたんだろう』




と、僕の中でこんな素朴疑問が沸きあがってきた。



だが、走りきった疲れもあってか



『まあ、考えても仕方がないか・・・』



とあっさり考えるのをやめた僕。



するとそんな事を考えていた矢先、佐竹が


「高木さんめっちゃおそくね~」


と切り出した。



すると他の舎生たちから


「日頃、運動不足だからな~」



とか



「実はどっか倒れてるんじゃねーの?」

とか



「革靴とジーンズじゃあなぁ、、、、、」


と、ちらほら高木さんの帰りが遅いことへのボヤキが聞こえてきた。



そして


「あ~あ、

しょうがねーなー!


じゃあちょっくらみんなで応援しにいこうぜ!!」



「はああ、しょうがねーなー」





「あ~いこう、いこう」



との言葉が飛び交い、



舎生たちは、僕が先ほどみんなの応援を目にした場所へとぞろぞろと移動していったのである。





僕はこの光景の一部始終をみて



・・・・・・









『じっ実は、俺のときの応援もこんな感じで始まったんじゃ・・・・



つうことは



つまり、、、、



俺が




遅すぎたって事!?




・  ・  ・   ・ 。 』






僕は一瞬 ゾゾゾっと 体中に寒気が走ったのだが、




「まっいっか!」




とこのときはなぜか不思議にいつものように深く考える事もなく開き直り、


僕も高木さんを応援するためにその場へ移動・仲間に加わり、


高木さんの姿が見えた際には、力いっぱい応援したのだった。





「いけーーーーー高木さーーーん!!!」








すると高木さんもさっきの僕と同様に、


最後の直線を、とても走りにくいであろう革靴とジーンズで全力疾走。




しかもゴールする際には、倒れ込みながらゴールするという、力業を使う力の入れよう。




この高木さんのダイナミックなゴールの仕方に、大勢の人たち


「オオオオオ」


と、どよめいた。





僕ら舎生はこの高木さんのシーンを見て、皆こう思ったに違いない。





「なんて、、おいしいんだ・・・。


全部、おいしいところ持っていかれちゃった」


と。





さすが!


これぞまさに、アメリカナイズされた帰国子女!?といったところか。






そんなこんなで結局、僕らの学舎チームは下から数えたほうが早い順位となってしまったのであるが、


それでもチャリランに参加した舎生ひとりひとりの顔は皆

とても清清しい・いい顔をしていた。





そしてその後、みんなでチ●ク・ウ●ルソンと記念撮影&握手会。




今回、
チ●クと会う事を心待ちにしていた佐竹はというと、



チ●クと握手するなり無礼にも、



力いっぱいギュッとチ●クの手を握り、


力比べを挑んだのであるが、



あっさり返り討ちにされてしまった。



「いてててて!!!!」




そんな光景に僕らは大笑い。




「あははははは!!!」




僕は久し振りに大笑いした気がした。




そして自然と大笑いしている自分の姿に




『これが学舎、、、、なんだなあ~』



としみじみ感じさせられたのであった。








『ああ、俺って実は自分とタイプが違う奴に対して、、、


自分で勝手に敵と思い込んで



自分で勝手に憎んで、



そして自分で勝手に境界線をつくっていたのかもしれないなあ』







僕は今まさに体はさっきの走りでヘトヘトで疲れていたけれども、僕の心はなぜかスカッとしていた。








このとき僕の心の奥底で何かが少しずつ変わろうとしていた。。。。





【人を信じる、信頼する事ってできるの、、、、、かな?】



【人から裏切られたくないから、

自分の殻に閉じこもり自分を守る事ばかり考えてきた俺だけど、、、、俺・・・変われるの、、、、かな?】








つづく。






<その後、学舎に戻って>


「えええ! 戦利品・食糧、、、たったこれだけかよ!?」


僕らの帰りを待っていた榎本さんがこう叫んだ。




「いやーーチ●ク・ウ●ルソンとかチャリランの後の抽選会とかに夢中になってたら、、、、

気づいた時にはスポンサー撤収作業しちゃってまして、、、、あははは!



しかも今年は食糧品自体、あまりあつまらなかったみたいなんで・・・」


と、僕ら。



「ええええええええええ!!!!


にしても水1ダースとポテチ少しって。。。。。。


だああああ今週は今日の戦利品でしのごうと思ってたのに・・・うううう」



榎本さん、、その場に倒れ込み、、、、あえなく撃沈。




「学舎チームに足の速い女の子入れてやったのに・・・」


とポツリ、、、、榎本さん。




実はこのチャリランで一番悔しがったのは、この榎本さんだったのかもしれない。






<チャリラン編-終わり->


第149話 僕の後期(おわり)が始まるとき

僕の熱く&濃い夏も終わりをつげ、秋へ着実に季節は変わりつつあった。

そして大学の後期も始まった。


この夏を振り返ってみると、ホントに濃いかった!!

この一言に尽きる


ここで敢えて詳しく語るのはやめにしよう。。。



さて、僕にとっての初めての大学の後期はどんな感じになるんだろう。。。

大きな不安とちょっぴりの期待を込めて大学ライフを堪能しようと思った。


しかし、その想いも束の間、 大学から一通の報告書が届く。





それは、、、履修成績書。



バサバサバサ



僕は成績書の封を開け、


ガサッ



成績書を開いた。


「えっと、、、、僕の前期の単位数は・・・と、


2・2・2・・・・・・・2、、、、、、、、、、、、、、




8。。。。


8単位!?」



そう、僕が前期で取得した単位は8単位。



「こっこれは!?」


僕は、この数字に躊躇った!



ここにはもちろん通年科目の単位数は入っていないので、純粋に前期だけの科目で取得した単位数。



この8単位という数字、、、あの過酷な寮生活からすれば栄光ある8単位と言える。


けれども、、、普通の学生ライフから見れば、この8単位は厳しいと言えば厳しい数字だ。


なぜなら4年で大学を卒業するのであれば、最低限この1年生のときに40単位はとっておきたいものであるから。



つまりこの事を考えると、、、僕は、後期で残り32単位をとらなければならない事になる。


「この半年で32単位、、、、、、、、、



無理、



絶対に無理!!」


僕は確信した。


『この寮で過ごす未知の秋、未知の冬を、、、勉強の季節にするなんてマジで無理!』

と。



しかも、あの夏のドタキャン事件より朴さんとは顔を合わせてもまったく挨拶も会話をしない状況が続いており、

田端や佐竹、白ともあのチャリラン以来、仲良くなったとは言っても友達関係が深まり、身の上話をするまでに発展は、していない。


これからの後期の不安要素はいっぱい!いっぱい!!



けれどもそうは言っても、できる限り単位はとらないといけないので、僕は大学生活に専念する事にした。


そんな矢先、、、。




僕は、大学の窓際にすわり、講義を聞いていると、


僕のピッチ(PHS)がビーーッ 振動した。





僕は、その振動にビックリしつつも、恐る恐る教室を出て、電話に出てみた。



「はい。もしもし」



「おっ!タケオか?

元気してたか?」



どこかで聴いた声が電話の向こうから聞こえてくる。



「ちょっと窓の外を見てみろ!」


「えっ!?」

思わず声を僕は出す。



「いいから、いいから!見てみろって」



僕はPHSを左耳に当てたまま、電話の主の言われる通り、窓の外を見てみた。



するとそこには、


大学の門の前で


ママチャリにまたがり、


上半身裸の上にジャケットを羽織っただけの


そしてママチャリの荷台には子どもを乗せる為のシートを取り付けてあり、

下半身にはスポーツ用半ズボン・長い靴下・スポーツシューズという、、


なんともアンバランスな履き方をこなした、僕がお友達なら絶対に声は掛けない


掛けたくない恰好をした、ちょっと筋肉質の男性が、僕の方に手を大きく振っていた。




しかも満面の笑顔で、、、、






一瞬その笑顔に  グエッ! と、ひるみつつ、


僕は


「誰??」



と思ったのだが、


しばらく目を凝らして見てみると、それが誰なのかわかってしまった。




『ああ、、、木田さんじゃない。。。』







ああまた、予測不能な出来事がやってきそうな予感。。。




『知らない・気づかないふりしちゃおっかな~。。。。』



僕は心の中で、大きく葛藤した!!







姉さん事件にならない事を祈ります。




「姉さん、、、僕は・・・」




つづく。


第150話:僕の大切な人生の1ページ

『知らない・気づかないふりしちゃおっかな~。。。。』



僕は心の中で、大きく葛藤した!!

だって!


だって!!

だって!!!



上半身裸の上にジャケットを羽織っただけの男性が子ども乗せ自転車に乗り、満面の笑みを浮かべて

手を振ってだよ!!

しかも、、、



上智大学の門の前で!!



上智と言えば、女子アナ予備軍の宝庫だと言っても過言ではない。


だから、それを意識しているのかしていないのは不明だが、毎日違う服装で、

しかも高そうな服を着ていてオシャレしている女子学生は大きな割合でいた。


まあ僕の場合、同じ服で大学生活を過ごしたのでオシャレとは無縁の関係にあったのだが、、、


ともあれ、このまま放置しておくとガチで警備員が出てきそうだったので、私はしょうがなく木田さんに近づいて行った。



「おお!タケオ元気にしていたか?」




「あっ・・・・ハイ」



どことなく僕は『見知らぬ人に声を掛けられた学生』を演じつつ返事をしたのも束の間、




まもなく、ぷ~~ん、、、、




『ウエッ! うわあ!!』



と、一瞬、気を失いそうな匂いがどこからともなく漂ってきた。



『くっせーーーー、、なんだよ!このにおい!』



なんとも鼻がもげそうなにおいだった。




そんなとき、


「今日は築地から帰る途中でな!

自転車でここも通るから、ちょうどいい!と思ってバイクの登録の書類をもってきたぞ!」


と、木田さん。



『・・・・・・・・・・・・・


おめえかよ!!


なんで俺が、こんな時間から木田さんの汗と磯の香りのコラボレーションをにおわなくちゃなんねーんだよ!!』


と心の中でツッコミを入れつつも、けれどもしかし、


なんとも懐かしい磯のニオイ・築地のニオイも感じてしまう自分に罪悪感を覚える複雑な僕。



しかし次の瞬間、重大なキーワードに気づいた。



『バイクの書類!?』



一瞬、木田さんの姿&ニオイに圧倒され、何のことをしゃべっているのかわからなかったが



『そうだ!そうだ!!

俺!バイクもらえるんじゃん!』


と、僕の人生にとって大切な1ページを記す大変重要な事柄を思い出した。



そう、僕はとうとう念願だったバイクを手に入れる事になったのだ!!


高木さんに先越されたけどね。。。




なぜなら、、、、、あの築地でお世話になった真さんがバイクを僕に譲ってくれることなったんだから!!


しかし、後にこの出来事が

「バイク・カゲロウの如く事件」


に発展しようとは誰も知る由はない。



つづく。