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第155話:ここはジャングルか!? 

ときはすでに10月。


もうあと少しすれば、木枯らし一号が吹いてもいい頃だ。


今日はいつもより少し温かいと言っても、それでも僕は長袖だ。


そんな中にあって、僕は不思議なものに遭遇してしまった。


それは、僕がバイクという名の宝物を探しに、静かなジャングルと化した住宅街へと足を踏み入れたときの事だ。


ここはジャングル。

その名にふさわしくとても静かだ。文明を思い起こすものは一切存在しない。


時折聞こえるカラスの鳴き声がジャングルの中を木霊する。  カアァー、カアァー、カアァー、


宝物を探す僕は、宝の地図を片手にジャングルの奥地へと足を運ぶ。


そんなときだった。


・・・。


どこからともなく、音がする。


『この音・・・ジャングルの奥深く、、もっと先だ、、、』


僕は、その音に導かれて走りに走った。


そして僕はついに遭遇してしまった。




ラ・ゾクに。。。



・・・・・・。



僕にとってはまさにそんな状況だった。


僕の目の前に広がる人影(じんえい)、、

この10月にまさに裸族といっても過言ではないほどに、上半身裸でしかも丈が極端に短いタンパンとサンダル姿で、

タバコを吹かしバイクも吹かす人影がそこにはあった。




『ちょっと、


ギャグじゃないんだから!』


僕は他人の如くに、心でツッこみを入れるのだったが、


あのラ・ゾクはどこから見ても、あ・き・ら・か・に木田さん!


なんとも期待を裏切らないというか・・・

『自分の家でも場違いかよ!』

と思わせてしまうほどのあの姿は確かに木田さんだった。


しかし本人はいたって真面目。




『にしても裸なんて・・・。』


あの木田さんの前を通り過ぎる人々は、あのバイク音と裸族の風貌に皆、眉間にシワ。


すでに色んな木田さんの一面を見て来た僕だけど、あの姿の木田さんには正直、


『声かけたくね~』


と思った。


というか、自然と体が、木田宅に背を向け歩き出していた。


そして心のどこかで

『気づかれませんように!』


と願っている自分がいた。




そんなとき、

「お~い!タケオ!こっちだぞ~!!」


との声。


しかもその声はめちゃくちゃ馬鹿デカイ!






『くそ!見つかってしまった!』



僕は自分の目を力いっぱいつぶった後、、、天を見上げ、大きくひと呼吸。


そしてクルッと振り返り、


「あはは!

いやーいやー、あっ!どっどうも・・・。」



僕は頭をかきながら、木田さんの方へと向かうのであった。



しかし、、、、


僕には木田さんに対して、次にしゃべる言葉が見当たらない。


そして絞りに絞り、絞りってやっと出た言葉は、


「そっそれにしても木田さん、、、


それはまた、、、刺激的な格好ですね・・・。」




・・・・・・・・・。


僕は閑静な住宅街というジャングルで、バイクという宝を見つけたにも拘らず、

僕の第一声は、目の前にあるお宝のバイクではなく、、、木田さんの裸体についてだった。



『俺はなにを言っちゃってんだよ~!!』


と、僕は心の中で叫びながらも、


一方の木田さんは


「いやーーー、、、」



と言いつつ、満面な笑顔で、まんざらでもない様子。





どんだけあんたは目立ちたいんだよ!




僕は、


『もうあなたの存在だけで充分目立ってますよ!』


と思ったが、決して口にはしなかった。




「これが、タケオ、、お前のものになるバイクだぞ!」


木田さんがそう言いながらおもむろに、バイクの右グリップを回す。



ブオオオオオオーーン!!!!


ブオオオオオオーーン!!!!



「おっおお!」


僕はあまりの木田さんのインパクトに一瞬バイクの存在を忘れていたが、、


「こっこれが、、俺のものに、、、」



そこには青色で統一されたレプリカタイプのバイクが、、、僕の目の前に用意されていた。



「うう・・おおお」


僕の鼓動は静かに高まっていった。

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