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第25話:山手学舎の真相!?


ある夕暮れの日、太陽の光が雲を照らしている。

とても美しい。

そんな夕暮れを見ながら僕は、学舎の屋上に一人、たたずんでいた。


そういえば、学舎に入って早一ヶ月以上が過ぎていた。


この4月は大学に入学したということもありイベントが多かった。


いや、今振り返ったら、大学入学のイベントと言ってもサークルに入っているわけでもないので、そんなにはないはずだが。。。。


あっよく考えたらすべて学舎関係ばかりだ。


なぜ学舎のイベントがこんなに多いんだろう??


いいや、イベントが多いのではなく、

学舎のキャラクターが濃いすぎるから印象としてそう思えるのかもしれない。


それとも、僕のキャラクターが薄いのか。


しかし、舎生(寮生)から言わせると僕も結構、濃いらしい。


自分の濃いさは自分ではわからないものである。



この一ヶ月だけでも色々あった。


そこでちょっとこの一ヶ月を振り返ってみようと思う。



山手学舎には現在12名の学生が暮らしている。



そんな小さな寮であるのに、学閥がある。



以前は、学舎が、西早稲田にあるということもありW大学が最大学閥だったが、白と僕が入ったことで、J大学が3人になり最大学閥を形成することとなった。


次の学閥がW大学。


そしてその次にN大学と東大。

あとはS大学、T大学、T外大学と続く。


J大学に三人と言ったが、もうひとりは、一年先輩の高田さんだ。


彼はアメリカから帰ってきた帰国子女である。



僕は帰国子女というものを初めて目にした。



高田さんに初めて会ったのは山手学舎に入舎してすぐのことだ。



僕が入舎する前に送った荷物を廊下で整理していると、パタパタとスリッパの音が聞こえてきた。


顔をあげるとそこにはジーンズにタンクトップで、その上にジャケット羽織っている男の人が立っている。


「おう!」

その人は手をあげ、僕に声をかけてきた。


「あっ今日からよろしくお願いします!」
と僕は頭を下げ、挨拶すると



「あいよ、よろしく!それじゃあまたね~」

と言い残し、さっさと行ってしまった。


しかし、そんな時、僕は見てしまった。


見てしまったのだ。


その行くすれ違いざまに僕は見てしまった。


彼の、その人の瞳が青いのを。。。


すっすごい!


これが帰国子女か~。さすが国際人!すげーなー。ハーフなのかな~


帰国子女を初めて見たからかもしれないが、訳もわからず独りで感動していた。



しかし、そんな感動もつかの間、


榎本さんから、


「えっ??アレ?

あ~あれね。

あれはカラコン(カラーコンタクト)だよ。

でも最近あいつカラコンするようになったな~」



「・・・・・・・・・・」



ガーン!!



『だ・ま・さ・れ・た~~。。』





また、高木さんと一緒にテレビを見ていると



ぷ~~~。


異様な音がする。


なんとあの高木さんが屁をこいたのだ。


しかし、これが初めてではない。


いつも屁をこくのだ!!


「高木さんやめてくださいよ~」

と言うと


彼は、その度にこう言い放つ。



「俺の屁は、無臭だぜ~」

と親指を立てて、こちらに向かって笑顔でサイン。



「・・・・・・・」


言う言葉がない。


「いや~、親指を立てられて、笑顔をされても。。。。。。。」



しかし、なぜかそこだけがアメリカンチックなのは事実である。



『だあああああああ!!!!どんどん僕の帰国子女のイメージが犯されていく~』



僕はどんどん谷底に落ちていった。。



そんな時、



「お前の屁が、無臭なわけないだろう~」


と冷静な声がした。


メガネを人差し指で直すしぐさをしながら彼はそう言った。


彼の名は、山田さん。


性格は冷静沈着そのもので、背が高く、表情をあまり変えない。


実は僕の相部屋の先輩である。


彼は、寮の規則にはとても厳しく、僕も結構怒られる。



ちょっと予断になるが、山手学舎には面白い制度があり、【日誌】というものが存在する。


その【日誌】とは、山手学舎における最重要事項が明記されているノートのことである。


舎生であるならば一日に必ず一度は目を通さなければならない代物だ。


しかし、この【日誌】はそれだけではなく舎生のコミュニケーションの一端をも担っているのだ。


「今日一日、ずっと寝てしまった」

とか

「明日大事な授業なので7時に起こしてください!」


とか


「合コンいきてー」

とか


「俺の飯食うな~」


とか、結構くだらないが、どこか憎めないような事を書けるノートでもあるのだ。


しかし、山田さんの場合の日誌の書き方は違う。


山田さんが日誌を書くときはいつも決まっている。


「タケオへ。廊下の使い方をもっとわきまえなさい。
お前だけのスペースではないのだからキチンと片付けて整理するように」



『・・・・・・』



いつも痛いところを突かれる。


僕が、


『ちょっとこれいいかな~』


と思って、やってしまうと、、、


次の日、日誌を見てみると、【日誌】にはすでにその事が指摘されているのだ。



ガーーン



おっ恐るべき山田さん。



なんだか、山田さんが

メガネを人差し指で直すしぐさをしながら、

日誌を書く姿の想像ができてしまうから、なお恐ろしくなる。



ではなぜ山田さんは日誌を通して指摘するのか。


それには訳がある。


実は僕と山田さんは相部屋だが、


まだ数えるほどしか会ったことがない。


なぜなら、彼は夜勤の仕事(アルバイト)をしており、僕と生活リズムが全くの逆だからである。


僕が起きているときに、山田さんは寝ており、僕が寝ているときに彼は活動する。


僕が寝ていると、いつもパソコンのブラインドタッチ音がカタカタと聞こえてくるが、


相部屋で知っていることはたったそれだけである。



だから僕は、彼の私生活をまだよく知らない。



・・・・・

・・・・・・・

・・・・・・・・


「そうだな~!!こうして振り返ったら、相部屋なのに全然知らないや~」


僕は空に浮かぶ夕暮れに染まる雲を見てそう呟いた。



まだまだ僕の回想記は続きそうである。




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