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祝!第50話:月明かりのない森に・・・パート①


「ひとりひとり懐中電灯をもって今日寝る山小屋まで1人で歩いてもらう」
とビールを片手に木田さん。
 


「えええええええええええええ」



寮生全員、寝耳に水。



「こんな周りに外灯もない。

月明かりも無い。

道がわからない。

ましてやここがどこかもわからないっていうのにどうやって1人で歩け!って言うんですか?

無謀ですよ」

寮生たちが悲痛な叫びをあげる。



「気合だ。気合!お前ら男だろ。いい肝試しじゃねーか!」

と、完璧に酔っていると思われる木田さん。



『気合って、、、、、、、、、、、なに?

男とか全く関係ないし。

しかもなんで、クサイ男どもの集団の中で肝試ししなきゃいけなんだよ。

それに1人で歩く?はああ??

普通、こういうとき横に女性達がいるから男は張り切ってやるんだろうが!』



「それから!道だってちゃんとそこにあるじゃねーか!」

木田さんがある方向を指差した。


「道っ??」

寮生たちは木田さんが指し示す方向を見た。


確かに木田さんが指差した方向には道がある。


しかし道は道でも、どちらかと言うと獣の道に近い。



「えっこんなところをひとりで??そんな無茶な」

さらに寮生たちは悲痛な叫びをあげる。



「いいからいいから!それじゃそろそろ1人ずつ行ってもらおうかな。それじゃあ、まず高木!行ってこーい」


僕たちの悲痛な叫びも空しく、木田さんは、それぞれに懐中電灯を渡していき、真っ暗な中、獣道らしき道を1人ずつ歩かせていった。


5分間隔で、1人また1人と闇の中に消えていく。



そしてとうとう順番が僕の前までやってきた。


順番的に僕の前であったパクさんがこう言い出した。


「わたし怖いから田代と行くわ」



「ダメダメ!1人でいってもらう」
と木田さん。



「そんなの嫌だわ。なんで1人じゃないといけないわけ??

じぇーたい!私は田代と行くんだから。じゃなきゃ行かない!」



パクさんはそういうと田代さんの腕を掴んで離そうとしない。


これには木田さんも負けたようで、


「まあ、しょうがない。それじゃあふたりでいいから」

ということで、パクさんと田代さんも闇の中へと消えていったのだった。


それから5分後、

とうとう僕の番がやってきた。


「それじゃあ、次タケオ!お前の番だ」


木田さんは僕を呼び、耳打ちした。


「いいか、タケオ。この道をまっすぐ行くとな、途中で下りになってるから。

そしたらすぐに道が直線とカーブの2つの道にわかれてる。

山小屋はカーブの方の道だ。あとはそのカーブを進んで道なりに行けば山小屋に到着するから。

絶対、道間違えるんじゃねーぞ。」


「でも、もし間違えたらどうするんですか」
と僕。



「見たらすぐわかる道だから絶対間違えないから」



「でっでもそれでも道がわからなったらどうするんですか」



「大丈夫だって」



「大丈夫って根拠はどこにあるんですか?俺ここに来た事ないんですよ。クマでも出たらどうするんですか」

僕は引き下がらない。


「大丈夫!大丈夫だからって。ここにはクマいないから」


「でもそんなこと言ったって・・・」


「お前もしつこいな~。しつこいよ。しつこい。迷ったら携帯かけてくればいいから」


『そっか!携帯があったんだ。』

僕は少し安心したのだが、


『しかし、ほんとに大丈夫かな~。この人顔赤いし。酔った勢いでこんな事やりだしたんじゃねーの・・・・。
でも、他の人たちも行っちゃったしな~・・・・』

と、やっぱり不安が残る。



「あの~」


「なんだ?」


「俺も2人で行っていいですか?」

僕は往生際が悪くても引き下がらなかった。

「はああ・・・まあいいけど、ホントに大丈夫だぜ」

と木田さんが渋々OK!


『よしっ』
と僕は、心でガッツポーズを取り、


「山田さん、一緒に行きませんか?」

と山田さんに助け舟を出した。


すると山田さん自分を指差し、

「えっ俺?俺はいいよ。

俺は企画者だから、一番最後に行く。向こうで飲むビールとか持っていかなくちゃいけないし。」

とやんわり拒否。


それでも負けじと

「えっじゃあ俺がその荷物持ちますよ。」
と僕。


「いや大丈夫だから!」


「いや俺持ちますよ。」


「いいから」


「いいですって遠慮しなくても!」


「遠慮してないって」


「いいじゃないですか~相部屋なんですから」


「ホントにいいんだよ!だって俺、木田さんと一緒にいくから」


・・・・・・

・・・・・・・・・・


「えええええええ」


僕は目を丸くした。


『きったねーー。きたねーぞ。

山田さんっ!  きたねー。


くそーー。しかも本心出やがって


立場を利用した口実+木田さんとグルかよ!ずりーなー。。


じゃあどうしよう・・・・でも、まあ仕方ないから、佐竹と行こうっと・・・』



「それじゃあ佐竹!一緒に行かない??」


僕は山田さんの隣にいた佐竹に声をかける。


これに対し佐竹は、

「俺、1人でいくからいいわ」
とキッパリ。


・・・・

・・・・・・・・

『俺って友達少ねーーーー』


「わかりました。じゃあ行ってきます」


僕は落胆しながら、1人で闇の中に足を踏み入れたのだった。




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