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第45話:僕のフィールド


ドライブ。


それは、とても楽しいもの。


ドライブ。


それは、合コンの後やデートの手段として最強のアイテム。



ドライブ。



それは、精神的な解放をもたらすもの。



ドライブ。



それは、酔うこと。




ドライブ。




それは、コミュニケーションの取れる場。




そう!ドライブとは、これほどに多くの良きものを提供してくれる強力なアイテムなのだ。




それは僕にとっても例外なことではない。




群馬の山小屋までの長時間ドライブ。




これほど、至近距離でかつ強制的にコミュニケーションしなければならない環境はない。




僕は入舎してからこれまでの期間、東京という初の環境で、勉強、自炊、しかも初の集団生活という中にあり、自分の事でていいっぱいだった。




なのでそこまで舎生(寮生)達と密にコミュニケーションを取る事ができなかった。




というより、僕は失敗したのかもしれない。




【鉄は熱いうちに打て】とは、よく言われたものだが、これはコミュニケーションにも当てはまる。




初めての環境・職場に飛び込んだときに少しでもコミュニケーションを図っておけば、あとが少しは楽になるのだが、



その時期・機会を失ってしまうとそれ以降、なかなか人の輪・コミュニケーションの輪に入っていく事は難しい。




僕の場合もそうだ。




僕は、初めての環境に飛び込んだにも関わらず、


自分は他人とは違うと意固地になり、


他人に目を向ける事、


他人と話す事をしなかったために、


大学や寮においてコミュニケーションを図る時期と機会を失ってしまった。






その結果、







僕はなんとなくひとりぼっち。







大学において【新1年生】という共通項を持つ者同士であっても、もうすでに人の輪はできあがっており、


そこに僕の入る余地は全くなかった。



私生活ともいうべき寮でさえそれは変らず、僕の居場所はない。



そればかりか、自分の部屋は居心地が悪く、しかも隣の部屋からは毎日楽しそうな笑い声が聞こえてくる。




『うざい!



うざい!!



うざいっ!!!』



と、僕は耳を塞ぎながらそう思うしかなかった。




また、


『あ~なんで僕はあの時、自分は他人とは違うと意固地になっちゃったんだろう。』




『どうして僕はあの時、自分からもっともっとコミュニケーションを図らなかったんだろう。』



『もし、あのとき、ちゃんとできていたなら今こんな思いをする事はなかったのに・・・・。』



と、僕は嫉妬や怒り、寂しさと後悔ばかりを考える日々。





僕は最初の最初で、上京してすぐのすぐに失敗してしまったのだ。




けれどもそんな時、僕にとって思いもかけないチャンスが巡ってきたのだ。



それが、学舎旅行であって、この長時間ドライブ。



僕は、これまでの人生において乗り物という乗り物で酔ったことが一度も無い。



また小さい時から結構、長時間のドライブを経験していたので、車中で話をしたりゲームをする事は得意な方だ。



しかも今回は、あまりコミュニケーションを図ってこなかった舎生(寮生)達との長時間ドライブであり、


至近距離でかつ強制的にコミュニケーションしなければならない環境だ。




これは僕にとって、自分の失敗を挽回し、人の輪に入れる・自分の居場所を作る大きなチャンスなのである。




これはある意味、僕のフィールドであると言っても過言ではない。



自分の失敗を挽回できる・コミュニケーションができる、僕はそれが嬉しくてこの学舎旅行を楽しみにしていたのだ。




『さあ、みんなと話しをするぞーーー!』



僕の胸は大いに高まった。



そんな時だった。



「もうちょっとちゃんとナビしてくれない?じゃないと木田さんの車において行かれるじゃないかよっ!」



「そんなのわかってるけど、俺だって地図をちゃんと見てるって。



木田さんが裏道ばかり通るから俺だってわかんなくなるんだよ~」


と、前方の運転席と助手席の方から会話が聞こえてきたのは。



しかもなんとなくこの前方の会話・・・・



とげとげしい。




『えっ誰と誰が会話しているんだろう』



僕は身を乗り出して前方を見た。




運転手は勿論、山田さんであるのだが、、、、



助手席はと言うと



・・・・・・・・



・・・・・・・・・・・



・・・・・・・・・・・・・・・・



敬語問題とホモ疑惑で山田さんと対峙した




あのアルトノさんではないか!




『あちゃーーーなんでそうなるのっ!?』


と僕は思わず、【しまったー】と、手のひらを自分の額につけうなだれた。



別に僕が席順を決めたわけではない。


だが、なんとなくやっちゃったと思ってしまった。




『でもまあ彼らも大人だから、あの問題はあの問題として横に置いといて、今日は今日としてやってくれるだろう』

と僕は期待をもったのだが、、、、





そう簡単に問屋はおろさず





案の定、前方の運転席と助手席付近は、とげとげしく台風並みの最悪な雰囲気に。




僕は、


『うっ。こんなときこそ、アルトノさんの頼りになる相方高木さんっ!』

と思い高木さんの方を見てみると、、、、



ぐっすり完璧なほどの




熟睡中。。。。





『うっうっ。それなら!こんなときこそ俺の得意とするドライブ限定ゲームで、この雰囲気を吹き飛ばしてやろう!!』


と僕は、




「そっそれじゃあ、みんなでゲームゥゥゥゥゥゥをぉぉぉぉぉ・・・し。」



と片手を振り上げて周りを見渡してみたものの、


みんな、前日は寝るのが遅かったようで、



寝不足が響き、酔いが勢いよくまわり、




みんな死人のようにぐったり。




僕のフィールドと言っても過言でなかった長時間ドライブは




ものの1分も持たず、




潰され、





やっぱり過言だったみたいです。




けれども唯一の救いは、コミュニケーションとは言うには程遠いものの、



なぜか僕が運転席の山田さんと助手席のアルトノさんとの間で、



話を繋げ少しでも盛り上げる仲介的な役どころとなった事だ。




『ある意味、これが僕の居場所かも。。。トホホ』
と、自分自身を慰める僕。





姉さん、人生ってこんなもんなのかもしれないですね。

でも、長時間ドライブが1分1秒でも早く終わって欲しいと思う今日のこの頃です。



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