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第46話:まさかね。。。


どれくらい時間が経ったんだろう。


3時間?


4時間?





30分。




『まだ30分かよ!』



人はやりたくない仕事・勉強・事柄をやるときほど、経過する時間がめちゃくちゃ遅く感じるものだ。



まさに今の僕のこと。



『なんで旅行に行くときまで、ましてや楽しいはずのドライブの中でまで、2人の顔色を伺うような仲介をせにゃならんのだ!』

僕は苛立っていた。


けれども、そんな時に限って負は負を招くようで



ぷ~~




誰かが屁をこいた。


「ウッくさっ。 

くっせー」



僕はあまりの臭さに耐え切れず窓を開けようとしたのだが、、、


この車は業者用ワンボックスタイプ。


乗用車のようなパワーウィンドウの設備は後方座席にはなく、横に手動でスライドさせ小窓を開けるタイプ。


「窓はどれ?どれ?どれ?・・えっとコレか!!ヨシ!」

僕は小窓を開けようと横に引く。


だが小窓は、

何かに引っかかっているのか錆付いているのか

全く開かない。


『クソ、これじゃあやばいぞ』

僕は何度も何度も小窓を開けようとトライした。


そしてその結果、ホンノ数センチだけ窓が開いた。



『酸素!酸素』


僕は新鮮な空気を求めて顔をこの数センチ開いた窓にくっつけるのだが、


あまりにも屁の匂いが強烈過ぎて、焼け石に水。


しかも、その壮絶な臭さは運転席付近までは到達しておらず、山田さんは窓を開けようとしない。


後方の座席付近だけが汚染されていたのだ。



『山田さんっ!アルトノさんっ!窓を開けてくれいいい!』

などと気軽に声をかける雰囲気など到底ない冷戦状態の前方の運転席と助手席。



『うっ

絶えられない』


僕は生まれて初めて吐きそうになった。


これぞまさに【生き地獄】。



『もう嫌だ!!嫌だ!!うぜーし、くせーし。楽しくねーし。早く終われよ。こんなドライブ』

と爆発寸前の僕。



するとタイミングよく


「そろそろ休憩とるぞー」
との天の声。



『へええ休憩?????』

僕はこの言葉で一瞬のうちに至福の気持ちに。



僕は休憩所で新鮮な空気を深呼吸で吸い、すべてがリフレッシュ。


僕は、気分良く山田さんに声をかけた。


「山田さん。運転大丈夫ですか?」



「おう、大丈夫だよ。俺は木田さんの後を追っかけているだけだしね。

まあ木田さんがへんにスピードを上げなければ問題ないんじゃない?」

とタバコを加えながら山田さんは答えた。



僕は山田さんのこの 【スピードを上げなければ・・】 という言葉がなんとなく引っ掛かり


「へええ~。木田さんって、そんなにスピード出す人なんですか?」

と質問。



すると、山田さんはタバコに火をつけようとしていたにも関わらずそれを辞め、火のついていないタバコを片手にこう語った。

「そりゃあそうだよ。

タケオも見ただろ?あの木田さんの車?


あれは、峠とかで走れるよう改造された車だぜ。


それに俺は木田さんと下見に行ったんだけど、木田さんの助手席はほんとやばかった。

あまりのスピードとドリフト走行に生きた心地しなかったもんな。

もう助手席には乗りたくない・・というより彼の車には絶対乗りたくないね。」




僕は、その言葉に木田さんの車を頭に思い浮かべ見た。

『確か木田さんの車って、そう言われてみればシートベルト見たことのない形だったよな』





「あっそういえば、木田さんの車のシートベルトって普通のやつじゃなかったですよね。

いってみれば、レース用なのかな~?」



「そうそうあれは競技用で使われるシートベルトで、普通は使わないぜ。
あれを使うのは、相当の車マニアか、それとも峠とか行っている人だよ。」



「と言う事は、木田さんって峠とか行っちゃう人なんですか??」

僕は目を丸くした。



「だろうな。ちょこっと木田さんからそんな言葉を聞いた事あるしな・・・。」
と真剣な表情で山田さんは答えた。




僕は、山田さんのあまりの真剣な表情に不安を感じ、

「まさか、これから目的地まで続く峠でやらかしちゃったりしないですよね~?」

と、鎌を掛けた。



そんな僕の不安を察知したのか山田さんは

「まさかな~。1人だったらまだしも寮生6人の命を預かってるんだから、そんな事するわけないだろう。

それに業務用ワンボックスタイプでやらかすなんて無謀すぎるというか、馬鹿だぜ!」

と一蹴。



「そうですよ。そうですよね~。なーんだ心配して損しちゃった!アハハハハハ」

僕は安心して、そしてお互いに笑いあった。




僕たちはそんな何気ない会話のなかで、もう1台の車の前で一服している木田さんを見つけたのだった。





すると彼と目が合い、彼は僕たちに親指を突き出して見せた。



僕たちはこれをみて


「あ~大丈夫そうですね」


「そうだな」

と、僕たちは安心しきって休憩し、再び車に乗った。









けれども、今考えたらどうだろう。



あのときの木田さんの親指をひっくり返したら、、、


あるメッセージが現れる。


そうそれは



【Go to hell!】 



・・・・・


・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・


もしやこれから起るであろう事を木田さんが


・・・・・

・・・・・・・


まさかね。


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5時間?



僕は自分の腕時計を見た。

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