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2008/01/29 第61話:嗅ぐだけの屈辱
「それならあんた!テコンドーやりなさいよ!」 パクさんはヤンキーにからまれた僕にそうひと言。 「なんですか?その、てってってかんどって。・・・変な名前っ!」 「違う!違うわよ。テ
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2008/02/11 第70話:夏の準備は大変??
シェアブログ403に投稿 大学生活で一番の重要な季節である夏がもう少しでやってくる。 夏とは、大学生にとって特別な意味を持つ。 ある人にとっては、暑い夏。

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第61話:嗅ぐだけの屈辱

「それならあんた!テコンドーやりなさいよ!」

パクさんはヤンキーにからまれた僕にそうひと言。

「なんですか?その、てってってかんどって。・・・変な名前っ!」

「違う!違うわよ。テコンドーよ。テ・コ・ン・ドー。足を主に使う格闘技よ。韓国では基本中の基本よ。軍隊でも使うし。私が教えてあげるわ~!」


「へええ、そんなのがあるんですか~。

でも僕、サッカーやりたいんですよね。高校のときもずっとやってたし・・・」

僕はあまりにも唐突すぎて乗る気はしなかった。


しかし、落ち着いて考えてみると、

『そうだ。パクさんの申し出を今断ったら・・・』


「なんであんた!私の申し出断るのよ」

とか

「なんで!私のアドバイスをきけないの?」

などと何かとうるさく突っ込むであろうパクさん。

僕はそんなパクさんの行動が楽に想像できた。


『パクさん、うるせーしな~。せっかくだからやってみっか!』


「それじゃあ、パクさん今度教えて下さいよ。」

僕はパクさんにいかにも興味ありますよという顔をした。


パクさんはそれを見て、

「素直じゃないの!いいわよ。

教えてあげるわ~。それじゃあね。おほほほほ」


パクさんはそういうと喜びながら、僕の部屋のドアをバタンと閉めて自分の部屋へと帰っていった。


「でもパクさん大丈夫かな~。

俺の話は聞いてくれたから嬉しいけど、なんとなくひっかかるんだよな~。

空手はよく知っているけど、テコンドーなんて格闘技聞いたことないし・・・。

大丈夫かな~。」

僕はなんだかわからないけれども、不安に駆られる。


とは言っても最近の僕は、東京の水が合わないのか、毎朝、顔を洗って自分の顔を鏡で見ると、目の下のクマがひどい。


また体がだるくなっており、これはまずいと、わざわざ薬局でビタミンCの粉末を大量に買ってきて飲んでいたのも事実。 


『東京来てから、体の調子もよくないし。ここはせっかくだからやってみてもいいかな

・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・

よし!じゃあパクさんが教えてくれるのを待ってみよ』


僕はパクさんの言うテ・コ・ン・ドーというものがどういうものか全くわからなかったがせっかくのパクさんからのご好意なので受けることにした。



それから1日が過ぎ。


また2日過ぎ


そして3日が過ぎ



4日


5日


6日


7日


7日が過ぎ去った。


しかしパクさんからは全く


連絡がないし、音沙汰がない。



「まさか・・・」


僕は不安を覚えつつ、



ちょうど学舎に帰ってきたパクさんに聞いてみた。


「あの~パクさん! いつテコンドー教えてくれるんですか?」

僕は質問する。



するとパクさんは真顔で、



「何それ?」



「えっ???」

僕はあっけに取られた。


「えっ何それって・・・・。

パクさん先週テコンドー教えてくれるって・・・」



「そんな事言ったかしら?」



「言いましたよ。」



「覚えてない」


パクさんは真顔でそう答える。



「覚えてないって・・・」

僕の不安は見事に的中した。


そのとき僕は思い出した。

『そうだ!パクさんの顔だ!』

僕はずっとあれから引っかかっていた事がなんのかわかった。


それはパクさんの顔。


あのときパクさんの顔が赤かった。


あれはまさしく、酒を飲んだ顔だ。


僕は【あの赤くなったパクさんの顔に】なんとなく違和感を本能的に覚えていたのである。


パクさんはお酒に強く、酒飲んでも飲まなくてもいつもあのオカマ調なので、顔が赤くても酔っているのかよくわかんないところがある。



「そんなぁ~。じゃあいいですよ。わかりました。

これからでもいいので教えて下さい。」

僕は、開き直って頼んだ。




「えーなんで。嫌よ。」



「嫌って・・・」



『おめーが誘ったんじゃねーか!』
と内心穏やかでなかった僕だが、


「教えてくれるって言ったんですから。教えて下さいよ。今からでもいいですし」

と低姿勢。



しかし、パクさんは


「そんなの無理よ~。だって、私テコンドーもうできないもん」

とあっさり爆弾発言。



「ええーーできるって言ったじゃないですか?」

僕は目を丸くする。


「そりゃあできるわよ。

高校の時なんかゲーセンにあるパンチングマシーンを足でパッパッと蹴ってやってたんだから」

と、パクさんは自慢げ。



「じゃあできるんじゃないですか?」



「いやできないのよ。」



「えっ!?いや・・・でも、今できるって・・・」


『一体どっちなんだよ』

内心とてもとても穏やかでない僕。



「できるけどで・き・な・い・の!」

パクさんが声のトーンをあげる。



「それどういう意味ですか?」

と僕。


「今はもう体が硬くてあんまり足が上がんないのよ」

パクさんはしょんぼりした声でこう話す。


このときの僕はパクさんの言っている意味がよくわからなかった。


「でも、いいから教えて下さいよ。」

僕はパクさんにそれでも食いつく。



「ダメダメ、硬いとダメなのよ、じゃあねーー」

パクさんそう言うと逃げるようにバイトに行ってしまった。



『はああ~あの人も適当だな~』


しかしこの後、パクさんの言っている意味がよーーくわかる事に・・・。



ともあれ、せっかくやる気になった僕。


こんな形で終わるのは、なんとなくしっくりこない。


格闘技にせっかく興味をもってやったのに、こんな結果で終わってしまう事に絶えられなかった僕。



これは、腹を空かせた貧乏学生達が、

通常では絶対に足を踏み入れない【焼肉屋】に行ったときの状況に似ている。


貧乏学生達が【焼肉店】に入ったら、まずやる事。


それは、【一番安い肉】をメニューの中から選び、ご飯と共に大量に注文する事。

そして胃がやっと落ち着いたところで高級食材である牛タンを頼む。


その高級食材である牛タンが来ると、貧乏学生達は一目散に枚数の少ない牛タンを自分用にと確保し、丹念に一枚一枚育ていき、

いい焼き加減になるまでじーーーーと待ち続ける。


そしてよく育てた自分の牛タンを食べようとするときに限って、

横からパクッ

「あっ!」

友人が横取りをする。


しかもそれが最後の一枚だったりするわけで・・・。


目の前で丹念に丹念に育ててきた牛タンを、

ましてや金欠病で追加オーダーできないスペアのない高級食材の牛タンを、

直前で食べられ、煙とニオイだけを嗅がされる貧乏学生。


これこそ焼肉下克上。


そんな経験をした事はないだろうか?


貧乏学生にとってこれほど悔しいことはない。


しかしその悔しさを知ったとき、この貧乏学生は次に焼肉屋にで行なわれる焼肉戦争に勝利し、牛タンを確保できるようになるのだ。


そう!僕も同じだ。


パクさんによって格闘技というニオイだけ嗅がされ、それを味わうことができない。

なんとはがゆい事か!


僕はパクさんの裏切りによって逆に、それまで興味もなかったテコンドーを絶対やってやると考え始めたのである。


そして、テコンドーの道場が品川方面にあるという情報を僕はつかんだ。

「さあ、行ってみるか!」

と1人で意気込んでみたものの、

なんとなく1人で行くのは寂しい。



そこで僕は学舎の寮生達に呼びかけて見ることにした。




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第62話:これが拷問だったのか!

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僕は一緒に道場へと行ってくれる人を募るべく学舎の寮生達に呼びかけて見ることにした。

しかし結果は散々なもの。

パクさんは

「私、行かないわよ」

と断固拒否。

他の舎生も

「俺、興味ない」

「えっやだよ。バイトあるし」

「俺、受験勉強あるし、悪い」

「今からビデオ見るから・・・・」

「もうすでに3つサークル掛け持ちしてるから~」


榎本さんに至っては、

「えっ格闘技?歌舞伎町なら一緒に行ってやるぜ」

と逆に誘われ

「いえそっちの方は結構です。」

と僕から断った。


こんな感じでほとんどの寮生達から断られてしまった僕。


『はああ、どうしよう・・・やっぱり俺1人かな~』

僕が困った顔をして談話室のソファーに座っていると、


「一緒に行ってあげるよ」

と声をかけてくれる人が。


「えっ!?ほんとですか?」

僕は顔を上げると、そこには寮長のアルトノさん。

「うん。いいよ。昔、僕もテコンドーやってたし」


「えっそうなんですか?うれしいな~。

でもアルトノさんが・・・なんか以外ですね」


「インドネシアで中学のときまでやってたんだよ」


僕はそういうアルトノさんの体をじーーっと見渡した後、

「へえーそうなんですか。今の体から想像がつかないですね」

とひと言。


「うるさいよ!」

とすぐさまアルトノさんのツッコミ。


しかし、僕はこうやってアルトノさんをからかっていたのだが、別段アルトノさんはそこまで太っていたわけではない。


外見上太っては見えないのだが、これまでの食べっぷりをみると食いしん坊と言わざるを得ないほどの食べっぷりだったらしい。


だから同級生からは、毎食のごはんの盛りの多さに、いつも


「デブいな~」

アルトノさんはからかわれていたのだ。


けれども、この【食いしん坊】という代名詞は僕がそうそうに受け継いで行く事となってしまうのである。


「それじゃあ、今度の金曜日の夜一緒に行きましょう。」
と張り切る僕。


「おう!」
とアルトノさん。


そして金曜日の夜がやってきた。



「イッテーーーーーーーーー痛い!いたい!イタイ!!!!死ぬ!しぬ!シヌ!」


道場上に僕の声が響き渡る。

そう、僕とアルトノさんは品川から一つか二つ先にある駅の近くにあるテコンドー道場を訪れていた。


けれども道場とは言ってもダンス教室を借りての練習だ。


この当時はオリンピック正式種目ではなかった事もあり、まだそこまでテコンドーの知名度は日本おいて高くはなかった。


指導を受けていたのは僕たちを含めて15人ほど。


僕は大の初心者という事もあり、まずは『テコンドーとは何ぞや?』と言う事で、見学することに。


しかし見学者は僕ただ1人。


一方のアルトノさんはというと・・・・


一応、経験者という事で普通に参加。


僕は、ダンス教室の片隅で1人寂しく見学。


「ハッ!ハッ!ハッ!」

アルトノさんは声を上げ、普通に参加。


僕は1人正座をしながらしょんぼり見学。


「シャーーーー!」

アルトノさんは威勢の良い声を上げ普通に参加。


僕は見学。


彼は普通に参加。



僕は見学。


彼参加。


僕は見学。


彼参加。


僕は見学。


彼参加。

・・・・・

・・・・・・・・・・・

一緒に来た意味ないじゃん!


そう、僕は1人じゃ寂しいからと、アルトノさんに来てもらったのに、なんだか


空しい。


これこそ

「なんだかな~」


である。

僕はここで初めて阿藤快の口癖の意味がわかったような気がした。


と、しばらく経った後、テコンドーが少しどういうものか分かったという事で、僕の参加も許される事に。


本参加となればまずは足のストレッチから。

けれども、この足のストレッチ・・・・ストレッチという優しい言葉は名ばかり。


実際はというと



僕にとって拷問の何ものでもなかった。


「イッテーーーーーーーーー痛い!いたい!イタイ!!!!死ぬ!しぬ!シヌ!」

僕の足や股は容赦なく広げられる。


しかし、僕の足や股は家族①といっていいほどに硬い。


「ねえー見てみて~。床に手が届かないよ~」

と指先が床に全くつかない事を自慢げに話す僕。

「それじゃあダメよ。体を柔らかくしないと」

と、姉や母。

「嫌だよ。だって痛いから。あははは」

と、自分の体の硬さをさかなに笑いとほのぼのと生活していたあの高校までの日々。


なのに今は一転、

「痛い!いたい!もういいです。もういいです」

と自分の体の硬さに悲鳴を上げる僕。


しかし、そんな僕の悲痛な叫びを他所に、僕の足や股は強制的に開いていく。


皆さんもご存知のように、柔軟するときの痛みほど言葉に表せないものはない。

痛すぎて、自分の手や頭をどこにやっていいかわからなくなり、あまりの痛さに叫ぶ言葉さえも無くなっていくのだ。


このテコンドー。

テコンドーは漢字で書くと【跆拳道】となる。

これは、「跆」{足偏に台}は、踏む・跳ぶ・蹴る等の足技、「拳」は突く、叩く、受ける等の手技、「道」は、礼に始まり礼に終わる精神を表している。(Wikipediaより)

そして、テコンドーのまたの名は【足のボクシング】。

つまり、足技を基本に技を繰り出していく格闘技。

それほどに足技が多彩なのだ。

けれども足技が多彩と言う事は、その前提に体が柔らかくないといけない。


ここで僕はあのパクさんの言葉を思い出す・・・。

「今はもう体が硬くてあんまり足が上がんないのよ」


『そういう意味だったんだ・・・』

僕は少し理解できた。

そして「格闘技を絶対やってやる!」と、ムキになっていた自分に少しだけ後悔したのだった。


体がめちゃくちゃ硬い僕がテコンドー。

これほどに真逆なものはない。


僕がその日の帰り、股と足をかばいながら、よちよち歩きして帰った事は想像に難くない。

それから次の週の金曜日がやってきた。

僕はアルトノさんに

「今日も、テコンドー行きましょうか!」

と誘ってみた。


するとアルトノさん、


「今はもう体が硬くてあんまり足が上がんないし、足痛いし、柔軟キツイし、やめとくよ」

とひと言。



『お前もか!』


ということで、結局僕は、1人寂しくテコンドーを習い始めることに。


そして今日も僕は

「イッテーーーーーーーーー痛い!いたい!イタイ!!!!死ぬ!しぬ!シヌ!」

と悲鳴を上げていたのだった。



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第63話:愛しきキャンパスライフとは

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今日で大学生活も4ヶ月目に入った。

 

大学での勉強、キャンパスライフも慣れたものだ。

 

しかし、一方の学舎生活はというと、・・・

 


キャラクターの濃い人たちばかりでまだまだ右往左往してしまう事も。

 

そのせいもあって僕は

 

『2年生になったら絶対ここから脱出してやる!』

 

と常日頃から考えていたものの、そう言えば1人暮らしをしている同期の奴のように

 

いつも

 

「寂しい」

 

「寂しい」

 

と連呼するような感情は不思議なことに微塵も沸きあがってはこなかった。

 

沸きあがってくるどころか寮では

 

『うぜー』

 

『くせー』

 

『だりー』

 

『空しい』

 

『死ぬーーー』

 

という感情のオンパレード。

 

「寂しい」なんて、学舎ではまったく当てはまらない感情だ。

 

だから同期が「寂しい」と発するところのその感情が僕には全くわからない。

 

というか理解できなかった。

 

「なぜにお前はそんなに寂しいのか?」

と。

 

 

しかし、大学生活の四ヶ月目になって初めて僕はこの【寂しい】の意味するところ知った。

 

 

この答えは、大学構内を歩けばすぐにわかった。

 

 

僕がJ大学構内を歩く。そこには

 

 

カップル

 

カップル

 

カップル

 

どこもかしこもカップルばかり。

 

 

『こういうことだったのか!』

 

僕は、同期の【寂しい】とは話し相手をしてくれる彼氏、彼女を作るという事を知った。

 

 

つまり、分かり易く公式化するならばこうだ。

 

寂しい=話し相手がほしい

 

話し相手がほしい=いつも一緒にいて話す人

 

いつも一緒にいて話す人=彼氏、彼女

 

こんな具合だ。

 

この公式を僕に置き換えるとこうなる。

 

寂しい=話し相手がほしい

 

話し相手がほしい=いつも一緒にいて話す人

 

いつも一緒にいて話す人=パクさん

 

しかしこれは、実に

 

絶えられない。

 

 

『だああああああああああ。嫌だ嫌だ!こんなの嫌だ!こんな現実いらねー』

 

僕は頭をかきむしった。

 

 

 

まあ話を戻すと、女性の顔を見るならば、その女性達に彼氏がいるかいないか顕著にわかる。

 

そう、それは女性の化粧の仕方でだ。

 

僕と同時期に入学した女性達の化粧を見てみると、どちらかというとスッピンに近い化粧だったのだが、、、、

 

キャンパスライフ四ヶ月目にはというと・・・・

 

かなり勉強したのだろう。

 

彼女達の化粧の塗りは入学当時のものと比べ物にならないくらいにうまくなり、そして同じ人なんだろうかと思うほどの大変身ぶり。

 

 

彼氏がいる女性はおめかしに命を懸ける。

 

 

だから彼氏がいるかいないか顕著にわかるというわけだ。

 

 

とまあ、解説はここまでとして、一方の僕はと言うと、構内に溢れかえるカップルを見て

 

『そう言えば俺って

 

すでに大学生活が四ヶ月過ぎようとしているに

 

俺には

 

全く

 

彼女がいないじゃないか!!

 

俺って・・・・完璧に乗り遅れてしまった!?』

 

キャンパスライフ4ヶ月目にして初めて知らされた事だった。

 

なんだかキャンパスライフの波に乗り遅れているというより、波にまったく乗れていない自分がそこにはいた。

 

 

『なぜ俺はこんな【彼女を作る】という大事な事を忘れていたんだろう』

 

僕は考えた。

 

 

『いや、そうじゃない。

 

忘れていたんじゃない。

 

俺は忘れようとしていたんだ。

 

あの六本木のパーティ事件以降・・・』

 

 

六本木パーティ事件。

 

そう、あの事件は今でも深い深いキズであり、そして思い出したら発狂しそうなあの忌まわしき六本木パーティ事件。(詳しくは23話、24話に記載)

 

 

『そうだ!あの事件のせいだ。

 

あれ以来、俺は女性と言うものに対して心をむけていなかったんだ。

あっ!

 

でも、よく考えたらあの事件だけじゃない。

 

あのジンクスのせいでもあるんだ!』

 

 

そう、そのジンクスとは・・・・

 



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第64話:ジンクスを打ち破る

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そう、そのジンクスとは、山手学舎にまつわるものだ。

当時、山手学舎にはこんなジンクスがあった。

それは、


【山手学舎に入舎したら彼女ができない】


というものだ。


ちなみに、今現在の学舎はそんな事はなく、彼女がいる舎生の方が多いようで・・・うらやましい限りです。



僕が在舎していた当時は、事実12人の血気多感なヤローどもがいるにも関わらず、誰一人として彼女がいなかった。


しかし別段、寮生全員、容姿に問題があるわけでもなく、逆に中より上の奴らが集まっているはずなのにこれまた彼女ができない。


じゃあ内面が悪いのかというと、そういうわけでもない。


なのになぜか彼女ができないのだ。


今振り返ってみて思う事は、このジンクス・・・人為的なものも絶対あったんだと思う。


というのは、

彼女がいない事を後押ししていた学舎の1グループの存在があった。


その名は、

通称:GMD

これは学舎の有志で作られたグループ


この意味は、


【学舎モテない同盟】



これをローマ字で書くと


Gakusha Motenai Domei



そしてこのローマ字から頭文字をとって


GMD


このGMDの代表は、榎本さん。


彼女のいない僕は、当然のことながら榎本さんに勧誘された

「お前もGMDに入らない?」


「なんですか?GMDって」


「学舎モテない同盟」


「嫌です。絶対、嫌です」

僕は即答だった。


「でもお前彼女いないんだろ?

それに・・・・(僕をじろっと見ながら)


できそうもないし」

とポツリ。


『大きなお世話だ!』と思いつつ


「絶対嫌ですよ。そんなのに入ったら逆に、彼女ができるものもできなくなっちゃうじゃないですか~」


「まあまあ!彼女がいなかったら必然的にGMDに入っていることになるんだし・・・あはははは」


「ええええ~!なんですかそれ!?」

なんとなく僕は馬鹿にされたようで、


『絶対彼女を作ってやる!GMDなんて』

とその時は彼女を作ってやる!と気合い十分だったのですが・・・




十分後、




ゼルダの伝説(ゲーム)に熱中していた。



けれども、人間とは面白いもので、一度気にしてしまうと、全く本質でないものでも自分にとって本質のように思えてくるものだ。



僕もなんとなくこのGMDの存在が気になっていた。


しかし、GMDを気にしたら最後、その魔の手にかかってしまうというのに。


そして僕は、

六本木パーティ事件も手伝って


いつの頃かGMDに


ちゃっかり


・・・・入っていた。



そしてショッカー(仮面ライダーに出てくる雑魚キャラ)の大幹部への宣誓のように

『いいんです!彼女いなくたって生きていけるんです!』

と、僕も心で誓いを立て、この四ヶ月間、【彼女を作る】という大事な事を完璧に忘れていたのだった。


しかし、四ヶ月目にして初めて知らされたキャンパスライフの実情。

否応にも大学構内を歩くとカップルの姿が目につく。


講義中も肩を寄せ合うカップル。


食堂でも寄り添って座るカップル。


ベンチに座りながら見つめうカップル。


図書館でも仲良く一緒に座り勉強に取り組むカップル。


トイレでも電話をしながら愛を確かめ合うカップル。


どこもかしこもカップルだらけ。

一方の僕はというと、

講義中、うたた寝をして隣の見知らぬ男性に寄り添う僕。


食堂で給食のおばちゃんを見ながら、そばを食う僕。


ベンチに座りながら牛乳をストローで飲み干す僕。


図書館でウォークマンで音楽をガンガンに聴きながら1人勉強に取り組む僕。


トイレで電話をしながら愛を確かめ合うカップルに、

『チッうるせいな~』と舌打ちしながら、目を細める僕。



暗い・・・cry


暗い・・・cry


暗すぎる・・・cry ,cry, cry


僕のキャンパスライフは実に暗すぎる!


僕は危機感を覚えた。


このままでは、4年間ズルズルとGMDに入ってしまい、遂にはその長になっている自分の姿が簡単に想像できる。


『ダメだ。ダメだ。ダメなんだ。そんなんじゃダメなんだ。』


そこで、僕はある決心をすることに。


『僕が高校時代に描いていたキャンパスライフはこんなものではなかったはずだ!

もっとこう、僕が運動系サークルに入って日の光をあびながら練習に取り組む。

そしてその汗が太陽のひかりでキラッと光る。

そしてそこにひとりの女性がやってきてそっと持ってきてくれたタオルで僕の汗をぬぐってくれる・・・・

これが青春のはず・・・なのに現実はどうだ!

カップルを見ると目を細めてしまう始末。

あーーーー!こんなの俺の理想のキャンパスライフじゃないよ。じゃないんだよ!!

GMDなんてどうでもいいじゃないか!六本木のパーティ事件なんてどうでもいいじゃないか!

僕は、今!そして!このとき!彼女がほしいんだ!!!!』


と心機一転、GMDのショッカーから脱却し健全なキャンパスライフを送ることを誓ったのである。


そしてあの出来事はそんな矢先に起ったんだ。




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第65話:僕はそれでも単純です。

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今日は学校が早めに終わり、午後一番で僕は学舎に帰ってきた。

「ただいま~」

そう言いながら、僕は談話室に入った。

すると、

「おかえり~」

と、どこかで聞いた事のある声が返ってくる。


「おう!お邪魔してるよ。」

そこにいたのは木田さんだった。


そう、学舎旅行で恐怖の大王と化したあの舎監の木田さんだ。

「あっどうも」

僕は、とりあえずお辞儀をした。


「学校はどうだ?もう慣れた?」


と、木田さんは今日の新聞に目を通しながらこう聞いてきた。


「ハイ、ぼちぼち」

僕は適当に答えた。


「そう。それはよかった。」


木田さんも新聞を読みながら適当に返した。


シーーーーーーーン


談話室は誰もいないかのように静かで、ただ新聞のめくる音だけが響く。


しばらくして、

ガチャッ

僕は冷蔵庫の扉をあけ、ジュースを取り出し、左手を腰に当てながらラッパ飲み。

そしてすぐ

ガチャ

冷蔵庫にジュースを戻し、扉を閉めた。


「それはそうと木田さん!」

僕は何かにふと気付いたかのように質問した。


「なに?」


「ちょっと思ったんですけど・・・」


「おう。」


「木田さんって

こんなところにいていいですか?

仕事中なのに・・・」

・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・

ただ今の時間―普通の平日の昼下がり。


普通なら休憩も終わり、午後の仕事に取り掛かっている時間帯。


しかし、そんな時間帯にも関わらず、木田さんは悠然と新聞を読んでいる。


「いいんだよ。俺は舎監だし、学舎がどんな感じなのか知っとかないといけないしね。

みんな俺がここにいること知ってるから、何あったらすぐ内線かかってくるよ」
と、木田さん。


「ふーーん。そんなもんなんですか~」
と僕

そう、木田さんは山手学舎の舎監ではあるが、四六時中ずっと、舎監として学舎にいるわけではない。

木田さんは普段、財団法人ZANDの職員として、山手学舎の下の階にある事務所で働いている。

彼にとっての舎監の業務とは、こうやって平日に少し顔を出し、舎生とのコミュニケーションを通じて現状を把握し、何か学舎で緊急事態が起れば対処するというものだった。


ここで僕が【彼にとっての】と付け加えたのには訳がある。


それはこれ以降、5年間で5人も舎監が交代するためだ。


この舎監の交代の数・・・・


これまでの歴代の学舎風景と比べると尋常じゃない。


この舎監の交代劇によって、舎監の業務は変容していく事となり、山手学舎とZANDとの関係の象徴的なものとなる。

なぜ舎監がこれほどに交代し、舎監業務も変容していくのか?

それはすべてあの大事件へと繋がる布石であった事を後に僕たちは知ることとなる。


ともあれ、現在の舎監である木田さんはこうやってちょくちょく学舎に顔を出していたのだが、これが本来の舎監業務だったのか?

それともただ休憩をしにきただけだったのか

定かではない。


「そりゃあそうと、タケオってサークルとか入ってるの?」

木田さん読んでいた新聞をたたみながら質問する。


「いいえ、あんまり興味のあるサークルもないし、バイトもしないといけないので、やってないです。

でも最近になって、テコンドー始めました」


「テコンドー?
テコンドーって足とかを使っちゃう格闘技?」


「そうです!あのテコンドーです。

でも、木田さん、よくテコンドー知ってますね。結構マニアックなのに。」


「それぐらいおまえ~、知ってるよ~・・・。」

と、僕を指差しながら笑顔で木田さんは答えたのだが、

「うーーん

それはそうと・・・・

そうか・・・格闘技ね~・・・」

木田さんは何かを言いたげだ。


「どうしたんですか?」

僕はたずねた。


「いやねーー。

あっ!それじゃあ、夏休みとかどうするつもりなの?」


「えっ突然どうしたんですか?

夏休みですか?えーーーーといや別に~、今のところ何の予定も入ってないですけど・・・」


「ふーーん」


「なんかあるんですか?」


「いやさあ、お前も知ってのとおりZANDはボランティア活動なんかも積極的に支援してやってるだろ。

だから是非、寮生たちにもボランティア活動に一度は参加してほしいと思ってさー。」


「ああ、ボランティアぁ~・・・・。

あっ!

そう言えば、榎本さんもそんな事を前回の舎懇で言ってましたっけ。

学舎に入ったら1度はボランティア活動に参加してZANDが一体どういう事をやっているのかを知り、ZANDの人たちや様々人たちと交流をしろって・・」


僕は以前、舎懇で榎本さんがボランティア活動を熱く語っていた事を思い出した。


「そう!そうなんだよ!

榎本なんかはボランティア活動をよくやっていたし、歴代学舎に入ってきた奴らはみんなボランティア活動を1度は経験してるしな。

それを考えたら今年の入ってきた1年生はまだボランティアやっていないだろう。」

木田さんそう言いながら僕を見る。


ギクッ


僕はなんだか嫌な予感がしたので、

「そうですねーー。

そうですよねーーー。」

と少しずつ後ずさりし

「あっそうだ。思い出した。 レポートを今日中に仕上げるんだった」

僕はこう独り言をいいながらこの場から退散しようとしたのだが・・・、

案の定、

「だから、タケオ~お前やってみろよ!」

お声が掛かってしまった。


『いやーやばい!お声がかかっちゃったよー。俺ボランティアなんかこれっぽっちも興味ないのに』

と思いつつ、

「うーーん。ボランティア活動ですか~」

と、お茶を濁す僕。


「そう!ボランティアだよ。1度はやっておいたほうがいいぜ。」

と木田さん。


「でも僕、生活費とか稼がないといけないし~仕送りないですから。

ボランティアにさく時間はあんまりないんすよね~」

さらにお茶を濁す僕。


「タケオはこれまでボランティアやったことあるの?」


「ないっすね。」


「それなら絶対やった方がいいよ!うんやった方がいい!

そんなずっと継続的にボランティアやれって事じゃないし」

明らかに僕を説得しようと試みる木田さん。


「ええーーそんな事言っても・・・。
そうだ!

田端とか佐竹や白を誘ったらどうです?

彼らならきっとやると思いますよ」

お茶を濁すだけではなく他の同期をも巻き込もうとする僕。

しかし、

「彼らは彼らでまた俺から頼むから、今回はタケオ是非引き受けてくれ!」

と、木田さんはあくまでも今回は僕をターゲットに絞ってしまったようなので


「どんなやつなんですか?」

と僕は、一応内容だけでもと思い聞いてみた。


「えっとなー。夏休みに知的障害者を対象にしたキャンプをするんだ。それで・・・・・・・・の・・・・・を・・・・・・・に・・・・・・で、・・・・・・のアシスタントを是非タケオに頼みたいんだよ。」

木田さんはきめ細かにそのボランティアの内容を説明してくれた。

しかし、僕にとって全くと言っていいほど興味が持たない内容だっただけに、

「へーー。でもな~」

と僕の反応はいまいち。


けれども木田さんは僕の心を見透かしたのか、それともただの偶然だったのかそれは知る由もないが、突然、

「そう言えばタケオって彼女いたっけ?」

と僕にとって一番旬の話題ながらも一番痛いところである内容を僕にふってきたのだった。


「えっいきなりなんですか?

別に・・・・それは・・・・いないですけど・・・」

と口ごもってしまいうつむいてしまう僕。


すると木田さんの目が光り、すかさず


「あ~そうかそうか。そうなんだ。」

と、なにか勝ち誇ったかのように声のトーンをあげて、そして急に独り言のようにこう切り出した。

「あ~そうだ、そうだ。

そう言えば、このキャンプ。

スタッフのほとんどが、フリーの女子大生なんだよな~。ここに男手1人でもいたら素晴らしいんだけどな~」


「えっ??」


僕の旗色が一瞬にして変わった。


しかし、今考えると

「んなうまい話あるわけねーだろ!」

と疑うはずなのに・・・・・僕はそれでも単純です。




姉さん、事件で
す♪




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第66話:カウントダウン

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「えっ!?」

僕はその言葉にすぐに反応した。

「いやーねー。このキャンプ、女性ばっかりで男手が足りないんだよ。だから寮生に頼もうと思ったんだ。

それにそう言えば、ここの榎本も以前、ボランティア活動で彼女をゲットしたんだったっけ。

しかも今回参加する女の子みんなかわいいんだよ。

あ~あ、タケオおしかったな~。まあいいさっ!

お前が言うように佐竹や田端、白に頼んでみるから」


「あっ!ちょっちょっち待ってください!」


「ん??」


「そう言えば僕・・・・・

よく考えたら


時間ありました~。あははは


だから僕やります!」


と、おいしい話にあっさりと堕ちてしまった僕。

男とはまことに単純なものだ。



「おう!そうかそうか。やってくれるか。さすがタケオ。

じゃあとりあえず説明会だけでもいいから参加してみてくれ。

明日、御茶ノ水の方のZANDの会館で説明会があるから」


「わかりました。いってきます!」

僕は木田さんとあつい握手を交わした。

これぞまさに木田さんおいしい話と僕の不純な動機が一致した瞬間だ。


『これで、あのGMDから脱却できるぞ。

ボランティアどうでもいい。狙うは、女性達との出会いなり!』


僕はこんな不順な動機でボランティアに参加することに。


それから次の日。


僕は木田さんに言われたとおり、夕方、御茶ノ水にあるウェルネス(健康科学)教室設備の揃っているZAND会館に行ってみた。

そして遂に指定された教室に足を踏み入れる!





『ああ、ここに出会いがあるんだな!

でもどうやってしゃべればいいんだろう。最近女性とあんまりしゃべってないし・・・

あっそうだ!ちょっと時間に遅れちゃって入るから、みんなの注目を浴びるだろうし、そしたら今何してるんですか?と女性に話しかけちゃおうっと!』


僕はこんな期待と不安で心臓はもうバクバク。


緊張した面持ちでドアノブを握り締めた。


そして、


ガチャ、


僕は教室のドアを開けた。


「こんばんはー!遅れました~」

僕は第一声を上げる。



しかし、次の瞬間、信じられない光景が・・・・。



僕は教室の隅から隅まで視線を通す。


『あれ?この状況、


まさか・・・やられた?』



そう僕の視線の先には・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

誰もいなかった。


「えっ!なんで?今日やるんじゃないの?」


僕は自分の時計で時間を確かめる。


しかし、とっくに木田さんの指定した時間を過ぎている。


「あっ!そうかそうか。俺が一番乗りか。

まあ、気合十分てな感じでこれならみんなの印象もいいだろう」

と勝手気ままに考え、これから来るだろう女性たちを僕は待っていた。


だが、

10分


20分


30分たっても誰も現れない。


教室に取り残されたかのように僕1人だけ。


「おかしいな~」

僕がやっと異変に気付きだしたそのとき、

PHSがなった。


『あれっ木田さんからだ」

ピッ

「もしもし木田さんですか?

おかしいですよ。今日あるっていってた説明会が・・・・

えっ?


来週に変更になった?

えっ?


しかも場所は・・・・高田馬場。。

ということは、学舎の下ですか??

そうだよって・・・・・

ええ、まじっすか~

わかりました。それじゃあ」

ピッ


そう、木田さんの電話は、急遽、説明会は来週に変更となり、場所は山手学舎の下にある教室になったとのいう連絡だった。


僕のやる気は、


ガーーン


落ちた。

これこそ明日のジョーの感覚だ。


丹下段平がリンクサイドから声を上げる。



「立つんだ!立つんだジョー」


僕の心もこうささやく。



「立つんだ!立つんだタケオ!来週に持ち込まれただけじゃないか」
と。



『そうだ!そうだった!ただ今日が来週になっただけじゃないか?』



僕は単純にそして希望を来週に託しながら、今日は潔く帰ることに・・・。




しかし、そんな僕の単純な思いとは裏腹に、のちの僕の大学生活を徹底的に決定付けさせた人物に来週会おうとは、夢にも思わなかった。



人生とはなんたる皮肉なものなんだろう。



そうすでにあの大事件へのカウントダウンがゆっくりと、だがしかし確実に始まっていたのだ。





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第67話:賽は投げられた。(復旧させました)

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「先週は、木田さんのチョンボで夏キャン(夏期キャンプ)に向けての説明会は延期だったけど、今日こそ本当に説明会がある日だ」


僕は1週間待たされた分、妄想と期待が膨らみすぎて体自体がウキウキしていた。


「そろそろ時間だな」

僕は、談話室にある時計で時間を確認すると、筆記用具を持ってトコトコと学舎を後にしたのだった。



そして歩くこと



3分。



説明会のある教室についた。


学舎と教室はカップ麺が出来上がるくらいに超近い。


そして教室の戸は、外から中の様子が見えるガラスをはめ込んだものであったため、僕はさりげなくチラッ!と覗き見した。


またチラッ!


中の様子を見てみると


いるいる。



背中をこちらにむけている人たちが幾人か。



『よし!それじゃあいくか』


僕は両手で顔をパチパチと打ち、気合いをいれた。



そして右手でギュッとドアノブを握り締め、


ガチャ


ドアを開けた。



「こんばんはー。夏キャンの説明会にきたタケオと言います。よろしくお願いします。」


僕は大きな声で挨拶しながらお辞儀をし、そして顔を上げた。



すると



背中を向けていた人たちが一斉にぐるっと首をこちら向ける。



僕は顔をあげてそこにいる人たちを見た。



男!
 
男!!
 
男!!!

まさに男だよ!全員集合という感じの教室の雰囲気。
 

しかもそこには太めの男性たち。
 

「あっどうも…」

僕のテンションは直滑降。
 

向こうから帰ってきた返事も

「ちわ~す」

「うぃーす」

・・・・・・・・

ここは体育会系サークルか!ってな感じ。
 
それになんとなく汗臭い。


『くそっ!はめられた!』

僕は完全に木田さんにしてやられてしまったようで……


「あ~そうだ、そうだ。

そう言えば、このキャンプ。

スタッフのほとんどが、フリーの女子大生なんだよな~。ここに男手1人でもいたら素晴らしいんだけどな~」


という木田さんの言葉にのせられた僕の単純さに思いやられる。


しかし、

「ひと~つ!

夏キャンに参加させるために彼女いなくて欲しいと思っている男に、男手がほしいんだよねと女性で釣ろうとする舎監。

男手がほしい??


はあ~?


男手がほしいってのはなぁ、こんな汗臭い男の集団には使わねーんだよ。

汗臭い男が欲しいのは制汗スプレーと消臭スプレーなんだよ!

このやろ~!

カンカンカン!!(ゴングの音)」
 
と、木田さんの発言にもエンタの神様のマジャのツッコミが入りそうなもんだが・・。
 
 
まあそれはともあれ話を現実に戻すと、


「それじゃあ失礼します。」
 
と、女の子がいないという理由でUターン帰宅するわけにもいかず、僕はしょうがないので言われるがまま席に座ったのだった。
 

しかし、席に着いたものの

 
シーーーーン

・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そこは試験会場の如くに静まりかえっていた。
 
『何を話せばいいんだろう』

僕はこんな状況を全くの想定外だったので、とりあえず勇気を出してなにか発言しようと、
 
「あっあの…
 
「それじゃあ、このキャンプの責任者とあとまだ何人かきてないけど、時間になったんではじめちゃいましょうか!」
 
僕の声はろうそくの火の様に吹き消され、
 
 
このキャンプのリーダー格的なに見えるメガネの大学生の兄ちゃんが声を発した。
 

『なんだよ!』
 
そんな僕をよそにメガネの兄ちゃんは突き進む。
 

「それじゃあみんなで歌を歌いましょう!」
 
メガネの兄ちゃんは突然こう提案。

「えっ歌ですか?」

僕はあまりの突発的な発言に思わず声にだしてしまった。
 
「そうですよ!この夏キャンは知的障害者の子どもを対象にしたものなので…」

「はあ、そうですか…それはな・・
 
「じゃあ歌いましょう!」
 
僕の話が終わらないまま、またまた吹き消しやがったメガネの兄ちゃん。
 
『またかよ!』
 
メガネの兄ちゃんはさらに突き進み、ギター片手に歌を歌いだした。


『なんで歌?』と思ったものの、

歌自体は子どもが楽しめそうな感じのノリのいいものだ。
なのに今ノリにのっているのはというと、

こどもでもなく

お母さんでもない
 
メガネのお兄さんと太めの男性たち。


教室の雰囲気は、

と~っても某国営放送の教育番組「おかあさんといっしょ」なのに、


歌っているのは太めの男たち。
 

傍(はた)から見たら異様な光景だ。
 

それにメガネの兄ちゃんは、いつの間にか完璧に歌のお兄さん化してしまい、

「さあ手拍子も一緒に~!!」

と、さらにテンションアゲアゲ。


そして周りの男達のテンションもアゲアゲ。



『手拍子もすんのかよ』

と思いつつ、僕だけが嫌々ながら手拍子。


周りはアゲアゲ。


僕はいやいや。


周りはアゲアゲ。


僕はいやいや。


しかしそんなときに限って不幸な事がおこるもの。

『クン、クン、クン。ん?なんか臭うな』

嫌々参加の僕の右隣から強烈なワキガのニオイが流れてきた。


『うっ、くせー。オエーー吐きそう』


あまりのニオイに気を失いそうになる僕。


そんなときに歌は最高潮に達した。


そして僕の限界も最高潮に。


それから数分後、


『はあ、はあ、死ぬかと思った・・・』

僕はなんとか持ちこたえたものの、すでに臨界点を突破していた。


『嫌だ!もうイヤだ! なんで俺がこんな思いをしなくちゃいけないんだ。

もうやめてやる!』


僕はそう思い、席を立つ。




ガチャ


そんなとき教室のドアが開いた。


振り返ると、そこには

「遅れちゃってごめんなさーい」


とてもかわいらしい声を出すかわいい女の子たちの姿が。



これを見て速攻で席に戻る僕。


「おっそいよ~!なにしてたんだよ~。こっちこっち」

男達が、席に女性達を誘導する。


この光景を見た僕は、木田さんの言っていたこともまんざらではないと思った。


そんなこんなで女性陣が合流後、夏キャンの説明が1時間ほど続いた。


そんな時、


ガチャッ

また教室のドアが開いた。


「ごめんごめん!」

そう言いながら1人の中年男性が入ってきた。


これが僕にとって運命の賽が投げられた瞬間だった。



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第68話:男戦隊ガクシャレンジャー誕生

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「もう遅いですよ」

みんなが一斉につっこむ。


「ごめんごめん。」


そこにいたのは見るからに中年の男性。



『この人、誰?』



入舎して4ヶ月以上経つがこの人を見るのは初めてだ。



僕の右隣りの人が


「吉田さん遅いですよ~。」

とひと言。



『吉田さん?

吉田さんってあの木田さんがこの前いっていた人かな?』



「いや~。会議が長引いちゃってね~。いいから、そのまま続けてくれる?」



『会議ということは、ZANDの関係者。・・・・・そうだ。やっぱりそうだ。』



この前、木田さんがキャンプの説明会の話を僕にした時、そう言えばこんな事を僕に言っていたことを思い出した。



「そうそうタケオ。

今度のキャンプの責任者ってのが、吉田さんという人だから覚えときな!」


「よ・し・ださん、ですか?」



「そう吉田さん。えっ知らない?」


「はい」


「そっか。まだ会ったことないんだ。ふむふむふむ。

まあ一度は会ってみた方がいいな。

吉田さんってのは、今はまだ表舞台に出てこないんだけど、

もうあと数年したらトップの座に着くだろうと言われてるZANDの影の実力者だからな」



「へえ、そんな人がいるんだ~」



「あっ!そう言えば、お前と同じく牧師の息子だったはず。お前も牧師の息子だし気が合うんじゃないのか?」



「えっそうなんですか?」



そう、僕はこう見えてもキリスト教、教科書で1度は出てくるプロテスタント教会の牧師の息子なのだ。


ちなみに同期の田端はというと、

仏教、浄土真宗のお寺の息子さん。


ひとつ屋根の下で、教会とお寺の子が一緒に暮らしているのは

たぶん他ではお目にかかれない現象だと思う。



しかも、ただ一緒に住むだけならまだしも、

これが信頼し合える親友として、

また共に戦う同志として、

これからを共に歩んでいくのだから摩訶不思議。



それから・・・・・もう1人忘れてはならない重要人物がいる。


それは、今のところあまり登場しないせいか、影の薄い存在になりつつある留学生の白力勲。



僕が牧師の子で、



田端はお寺の子、



白はというと・・・・・



特に思い当たるものはない。



それではなんとなく歯切れが悪いという事で、

田端がじきじきに命名した名前がのちにつけられることに。



その名称は、


ズバリ!


大地の子。




なぜ「大地の子?」と思うかもしれないが、


それは、白が【中国のあの広大な大地ですくすくと育ったことだろう】

ということからこの名前がつけられた。




しかし、白は

「そんな大地で育ったことねし、見たことねーよ」


と、この名を嫌がっていたものの


そんな事はもちろんお構いなく、いつの間にか三人の名前が特撮【戦隊シリーズ】のように出来上がった。


タケオ!牧師の子






田端!お寺の子







そして




白!大地の子






3人そろって、


【 牧・寺・大地の子!!!!!! 】


てな感じで。



ちなみに、4年後の最終決戦の際、3人の結束の表れとしてこの名前が本当にインターネット上で公開されることとなる。



ともあれ木田さんにそう言われたときは、


「あっそうなんですか!」


と、牧師の子という共通点であることも手伝って、

まだ吉田という人物に会ってはいなかったものの、なんとなく親近感がわいた。



そして、実際にこうして夏キャン説明会で会ってみると、

木田さんから聞いたときは、影の実力者と言うからゴツイ人物かなと思ったりもしたのだが、、、、


・・・・とても笑顔の絶えない、いい人だった。




しかしこの2年後、吉田&ZAND組織と

山手学舎存続をかけ相対する事になってしまい、法曹界・霞ヶ関・マスコミを巻き込む壮絶な戦いとなっていく・・・本当は戦いなんか望んでいなかったのに


まさに牧師の子&世界的組織ZAND vs  ちっぽけな寮の牧師・お寺・大地の子&学舎メンバーの戦い。


―望まなくても戦わなければならない時があったんだ―


けれども、そんな事が起るなどと到底、この時の僕は知る由もない。





まあまだちょっと先のお話なので当たり前なのだが・・・・。



時に、このときの僕の旬の話題は、説明会に合流した女の子達とどう仲良くしようかということだった。


はああ、どうしようもない僕でした。。。。




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第69話:イメトレの落とし穴

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「これからどうしようっか?」


「じゃあ近くの居酒屋にいく??」


「おう、そうしよう」



夏キャンの説明会は無事に終わり、みんなで親睦会を兼ねて、居酒屋にいくことになった。

親睦?



僕にとってそんなあまっちょるいもんじゃない。


これは僕にとっての大きなチャンスなんだ。


振り返ってみれば、あの六本木事件。


あれからどれくらいたっただろう。



あのとき、僕のガラスのハートは、ことごとく粉末のように砕け散った。



僕の不意を付かれたこともあり・・・

プファーっと鼻からたばこの煙を出す女性からは門前払い・・・



とても苦くしょっぱく、全く甘みの無い経験だ。




しかし、今回は違う!




彼女がほしい!



それだけをこの一週間、その一点のみに集中してきた。



『今日こそ、彼女をゲットだ!
僕は前回と違い、パワーアップしているんだ!





今日の居酒屋での飲み会は、ただの親睦の会なのに


僕は


メラメラと



燃えていた。



心が燃え、



そして目が燃えていた。




『さあ、やるぞー』



そんなやる気満々の僕の横には、髪が長く、笑顔のかわいい女性が座った。


『きれいな人だな~。これは幸先のよいスタートじゃないの?これ!



すぐに僕は、ホの字になる。


そしてターゲットを確認・・・ロックオン。



「カンパイ~!!」


居酒屋中に乾杯の声が響く。


これは僕にとっての戦いのゴングでもあった。




しかし、数分後


僕は銅像のように固まっていた。



『何か話さなければ・・・』

と思えば思うほど、


言葉がでてこない。




しかも緊張しすぎてグラスの手が震えた。



そして勇気を出してしゃべっても、



「えーーとお名前は?」


「えーーとどこの出身?」


「えーーと仕事はなに?」


など、警察のぶっきらぼうな事情聴取的会話しかできない。



だから、話が全く進まないし、かみ合わない。




『オーマイゴッド!


あんなにあんなに


イメトレ(イメージトレーニング)をしていたのに・・・』



この今の状況は、バイトや就活の面接の場面によく似ている。



「それでは何か質問はありますか?」



面接官が面接の最後の最後にこのような質問をしてくる。



『あっ忘れてた・・えーーと、なにか質問あるかな、あるかな・・・』

と、面接者は焦る。



そして


「えっえっ」

と、戸惑い、嫌な汗をかいてしまい頭は真っ白に。



面接で、動機や自己PRははっきりと答えられたのに、最後の最後で

【あなたの会社に関心を示していますよ】的な答えが求められるこの

「何か質問はありませんか?」


の肝心な質問に答えられなかったりしてしまい、それが原因で面接に落ちちゃったりする人もいる。



『あーあ、あんなにイメトレしたのに・・・。』と。



皆さんはこんな経験ないだろうか。



これは大きな面接の落とし穴と言っても事項だろう。



これは僕にとっても同じだった。



女性と一緒に座り、名前を聞く身辺調査的なイメトレしていたのに、

肝心の女性がひきつけられる質問を僕は何一つ考えてはいなかったのだ。



これでは全く意味がないというのに。



しかもこの身辺的・調査的な質問は、

彼女を不快にさせるばかりか、


質問者の女性に対するジェントルマン的資質も問われてしまうほどのNGなものだ。




これによって状況は予想以上に悪化。




『はあ、帰りたい』

と思い始め弱気になり始める僕。




ちなみに僕の横に座った女性は、他の人と盛り上がる話から看護師と言う事がわかった。


しかも僕より3つも年上らしい。



『今の僕なんかダメだ・・・・・よね』


かなりへこんで縮こまってしまう僕。



【もし2年後の僕だったらもっといい会話ができただろうに】と現在の僕なら思う。


なんせ3ヶ月間、生死をさまよう病院生活を送っていたのだから、看護の会話は豊富、豊富。




まあそれはいいとして、この居酒屋の今の僕は



「あの・・・・」



「きゃはははは」



僕の声は小さすぎて聞こえていない模様。




「あっあの・・・」



「それでそれであははは」


僕の声は全く聞こえない模様でした。




それからというものの・・・・とほほほほ



親睦会は無事に終わった。


そして僕の勝負も終わった。



完璧なほどの完全な完敗でした。



「今日の僕の敗因はなんだったんだろう。」

僕は考え、結論的にイメトレに頼りすぎたことにあったということに。


つまり【彼女がほしい!】という欲望だけが先行し、シチュエーションと女性の心理を全く考えていなかったのだ。



イメトレに頼りすぎてその場その場の雰囲気で自由な会話ができなかった僕。



まだまだ僕には精進と経験が足りない現実を今日、僕は知らされた。



『もっと女性との会話の経験を積んで出直さなければ!!!』

と僕は思いつつ、


今の話をしている相手はというと・・・・、




「タケオ!あんた夏休みどうするのよ?」





パクさんだった。




『ああこれが今の俺の現実かよ~。


はあ現実は厳しいな~』




「あんた!なんでそんなくらい顔しているよ!」

とパクさん。





僕にとって春が来るのはいつになるのか・・・・しかし大学生活で一番の重要な季節である夏休みはすぐ近い。



夏休みどうしよう・・・なんか嫌な予感がするなーー




そしてこの予感は現実のものとなっていくことに。



今の僕の恋愛成績、0勝2敗。




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第70話:夏の準備は大変??

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大学生活で一番の重要な季節である夏がもう少しでやってくる。


夏とは、大学生にとって特別な意味を持つ。


ある人にとっては、暑い夏。


またある人にとっては熱い夏。


そしてある人にとっては厚い夏。


そう、そんなsummer timeがもう目の前に迫っている。


この色んな意味でアツい夏を満喫するため、大学生はこれまでとは違った奇怪な行動をとるようになる。


<その1>
夏、海に泳ぎに行くだけなのに、腹筋が割れているところ女の子に見せようとせっせと、普段行きもしないにジムに通いだす大学生。

<その2>
夏、旅行に行こうと考え、机上旅行ですでに行った気になっちゃう大学生。

<その3>
夏、彼女とデートに行くため今のうちに彼女を作ろうとそれだけに専念し活動する大学生。


僕なんかは<その3>の部類に入ってしまっている単純明快な大学生なわけで・・・。



けれども、今のところ僕には彼女ができそうな気配は全くない。


一方で他の学舎のメンバーに目を向けてみても、、、、


山手学舎のジンクスか?はたまたGMDの影響なのか?




まだ誰も彼女がいない状況、、、、、



なのだが、、、夏が近づくにつれて、僕は周りの寮生達の事がなんとなく気になってしまっていた。

【だれかが彼女をつくってしまうんじゃないんだろうか】と。

多分、学舎の他の寮生も僕と同じだったに違いない。


だからお互いに 「最近どう?」 と聞きあう。


これは秋田のなまはげの如く

「泣ぐコはいねがー」 

改め

「彼女を作った奴はいねがー」

探り合っているのだ。


みんながこのような状況なのだから、


もし寮生の中に彼女がいるとなったら、これはもう一大事。


GMDを中心にして、学舎中に号外が配られるが如くメールや人伝えに一気に広まる。


そしてすぐに


「●●さん、彼女できたんですか?」
とコバンザメのようにぴったりとくっつく後輩、


「●●!彼女できたの?どういう子?かわいい?」
と猫のように寄り添う同期、


「何歳?どこの大学?その子を通じて俺に合コン持ってきてくれ!」

と上司の如く先輩たちが事情聴取よりも深くつっこんだ質問を延々とされ、合コンを持ってくる事を強要されることに。。。


実際、この被害者が一名、あと3ヶ月後に出ることになるのだが・・・。




「あーあ、夏まで時間がないってのに誰か合コン持ってきてくれねーかな」

談話室で榎本さんが愚痴をこぼしている。


「そうっすよね~。大学見回したらカップル、カップルだらけですよ。

もう後ろからパイを投げたいくらいですよ!本当。。。。

あんなカップルのクソヤローどもめ!」

と、先日の失敗もありやけになっている僕。



すると、榎本さんがじっーーと僕を見つめた。


「なっなんですか?」
と僕。



「おっまえ~


暗い!


暗いわ。


お前その歳でもうそんなに陰気臭えのかよ。やべいぞ。」

とひと言。


「いいんですよ。女なんかもう。

彼女なんかいなくたって別に夏を満喫する事だってできるんですし・・・・。」


僕は、彼女いらない!女いらない!の持論を熱く榎本さんや他の寮生に語った。


そんなときだ。



「学舎に合コンの話がきているんだが、どうする?」


ルームメイトでめがねをかけた背の高い山田さんがそう言いながら談話室に入ってきたのは。



『え!?』

僕は突然すぎる事でリアクションが全く取れないというか動けない。




「おっマジ!なんでまた!」

と、榎本さんは興味深々に身を乗り出した。


「いや・・今日な、ここのOBの若井さんから今度の週末、寮生を自分の家に招待したいと連絡があったんだよ。

しかも、寮生は彼女がいない奴も多そうだから

知り合いのトンジョ(東京女子大学)のや他の女子大生達を連れてきてあげるとの事だったんだけど。

でも寮生全員というわけにはいかないから5名くらい集めてくれないかということだった」


「若井さんって。あの広告代理店の社長の若井さんちだろ。俺行く行く!絶対行く。」

と榎本さんが手を上げてもうアピール。


「そうか。もう、すぐの話だから、早く誰が行くかを決定して若井さんに伝えないといけないからな。

榎本決まりと・・・。」



「俺もいくからあと3人だな。他の奴どうしようかな・・・」

山田さんは、他の寮生の選考について思案中のようだった。


そんなとき、

「お前どうする?」

榎本さんが僕に聞いてきた。


「えっ僕ですか。」

僕、今の今まで

【僕は彼女いらない!】

【女いらない!】論を展開したばっかり。


「はい!是非!もちろん行きますよ。当たり前じゃないですか~」なんて・・・言えやしない。


僕は心で

『ああ、なんで俺はタイミング悪いんだ・・・俺の馬鹿、バカ、ばか』

と泣いた。


そして

「今回は・・・・パスします」

とポツリ。


しかしそんな僕でも少しだけ期待感はあった

『一緒に行こうぜ!って榎本さん、言ってくれないかな? お前もいけよ!って山田さん言ってくれないかな』

と。


しかし、榎本さんは

「そう、それは残念」

とあっさり。


そして、山田さんも

「まあタケオがそういうならしょうがないな」

とこちらもあっさり。


『はあああ、止めてくれよ。僕を止めてくれよ~。そういわずに!って言ってくれよ~。一緒にいこうって言ってくれよ。』

と心で叫んだものの、それは届かず。


「じゃあ、他の舎生をあたるか」

山田さんはスタスタと行ってしまった。


『はああ、俺ってついてない・・・・』




それから僕はと言うと・・・・


「パクさん。夏とかどうします??」

パクさんの部屋にいた。


「なチュ?
なチュやすみのこと?うーーん。別に、特にないわね。」



「はああ、そうですか~。それなら俺すぐ実家帰っちゃおうかな」
と天井を仰ぎ見る僕。


「あんた実家でどこだったっけ?」



「鹿児島ですけど・・・」


「鹿児島ってどこよ?」


「パクさん九州知ってます?九州の下の方にある県ですよ」



「へええ、私も何もないし一緒に行こうかしら」

パクさんが予想だにもしないことを口にした。


「えっ本当ですか?」


「おう、本当よ」


「それならせっかくだから青春18切符というのを使って列車で帰ります?」

僕は心が躍った。


「あんた~。それいいじゃない。」

パクさんもそんな僕を感じたのか結構乗り気だ。

僕は、どことなく嬉しくなり

「じゃあ、僕列車の時間や途中の観光スポットを調べておきますよ」
と、調べる気満々に。


「いいじゃない。よろしくね」


「わかりました~」

しかし次の瞬間、
『あっ!でも待てよ。この展開・・・前もあったような』

そう、僕は一度テコンドーの件で、パクさんにかまされている。


「本当の!本当の!本当に!一緒に鹿児島行きますよね?」

僕は、前回のパクさんのこともあったので念入りに確かめた。


「大丈夫よ~。本当よ~」


なんとなく、嘘っぽく感じたので

「絶対ですね。」

ともう一度、再度確認。


「絶対よ」

パクさんは首を縦に振り、アピール。

それを見た僕は、

「わかりました。それじゃあ色々調べておきます。また後で案をまとめてパクさんに報告しますから・・・」


「わかったわよ。それじゃあよろしくねー」


ガチャッ


僕はパクさんの部屋を出た。

『よし!』

僕は、なんだかよく分からないけど嬉しくなった。


多分、【これで独りじゃない!】と感じたんだと思う。


それ以降、僕は彼女をゲットする大学生から<その2>の机上旅行する大学生へと変わっていった。


そして数日後の事。


山田さんが突然、

「タケオ!ちょっといい」

僕を呼び止めた。

「はい!どうしました?」
僕はたずねる。


「いやーこの前の若井さんの件なんだけど、他の寮生に聞いて回ったんだが、あと1人枠だけどうしても残っているんだよ。タケオはいけないかな?」

と山田さん。



おっと~僕にもやっと運がまわってきたんだじゃないのコレ!?


僕は目を光らせたのだった・・・。



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