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第71話:こんな合コン・・・いや訪問

シェアブログ403に投稿


「いや~今日はとっても楽しみですよね。」

僕はいつもより多くはしゃいでいた。


今日は、若井さんの家で合コン!いやいや、ご訪問させてもらう日。


学舎から参加するメンバーは以下の通り。


恋愛成績0勝2敗―先日の敗北から新たなチャンスが巡り巡って、水を得た魚のように自由に弾けているタケオ。


彼女いない歴1年-日頃の言動からは想像もつかないテニスプレーヤーで大学生活今年最後なので彼女ゲットに本気モードな榎本さん。


彼女はいらないような素振りをしているようにしか見えないがちゃっかりこの合コンに参加している受験生の田代さん。


夜の住人で、行動が見えないせいか奇怪な行動に見えてしまうのが玉に瑕(たまにきず)の山田さん。


彼女いない歴が自分の歳と同じ―しかもなんとなく僕と同じ雰囲気なので僕とシンクロしやすい山手学舎物語2回目の登場、相川さん。

以上の5名だ。


若井さんは広告代理店の社長さんで学舎OB。


ちなみに、若井さんのご自宅は鎌倉の一等地にあり、そして有名建築家の設計の下に建てられた家らしく、あまりの美しさからテレビでも紹介されたほど。


若井さんのご自宅を見に行くだけでも価値があるのだが・・・寮生にとってはそれは副次的なもの。


今日の合コンいや訪問は、5名でお金を出し合いレンタカーを借りて鎌倉まで行く事に・・・。


僕はもちろん若井さんの家は初めての訪問だし、若井さんに会うのも初対面のようなものだ。


【初対面のようなもの】というのは、一度だけ若井さんを遠くから見ただけなのだから。


というは、山手学舎では4月後半から5月初旬の間に入舎式なるものが行なれ、そこで若井さんが来ていた。


この入舎式とは、文字通り山手学舎に入舎するための式で、

その年に山手学舎に入寮した新入舎を在舎生と山手学舎OBが歓迎するというありがたい祭典である。


山手学舎は今年ちょうど創立45周年を向かえ、この記念する年に僕らは入舎した。


そのときに若井さんを遠くから見たような気はしたものの、面と向かっての挨拶はというと、僕の記憶には残っていない。

だから、若井さんとは初対面のようなものなのだ。


「そういえば若井さんの家ってこれまで誰か行った事あるんですか?」

僕は鎌倉行く車中でこう質問した。


「俺一度だけあるよ」


榎本さんが答える。


「どんな感じなんですか?」


「そうだな~。まあ行く価値ありだな。料理もおいしい、家はでかいし、そして今日は女子大生まで・・・ぐふふふふ」


「あーそうですか。」

僕は榎本さんのヤラシイ顔を横目で見ながら

「へえ料理もそんなにおいしいんですか?」

と話題を戻す。


「まじ!やばいぜ。俺らが食べたことのないようなものがでてくるし。」


「まじっすか?」

僕は嬉しさのあまりトーンが高くなる。

「まじっすよ!」
相川さんが声を合わせる。

あははは!!


車の中は期待と喜びに満たされた雰囲気に、、、、


そして若井さん宅へ。

ピンポーン

ガチャッ


「おーおー、よく来たな!もうみんな待ってるから。上がって上がって」


若井さんが家の奥に僕たちを案内してくれた。


『へえーここかー。デッケー』

確かに若井さん宅はデカいし、リビングなんか大人が30人入ったっておつりがでてくるほどの大きさだった。


テレビに出てくるのもわかる気がする。


そして大人20人が軽がる座れるほどに大きなリビングテーブルが目に入ってきた。

そこには普段見たことのないような料理がギッッッッッシリ。


刺身

豚しゃぶ

から揚げ

なんだか名前が長そうな料理がずらり。

「おおおおお」

僕らはあまりの豪華さに後ずさり。

また僕にとってそこにある料理が輝いて見えた


『くうーーー!

刺身なんかどれぐらいぶりだろう。ああ、これだけでも来てよかった。

これで万年野菜炒めから解放される。』

僕はもう嬉しくて嬉しくて泣きそうだった。



「おう!榎本!元気か?」

若井さんが榎本さんの肩を叩く。

「はい!元気にしてます!」

「今日は、見てみろ。こんなかわいい女性たちが集まってくれたんだぞ!」

若井さんが手を向けた方向にはやんごとなき女性たちがすでに座っていた。


「こんにちはー」

かわいい声が家中に木霊する。


『ああこれいいな~』

僕は思わず笑みがこぼれた


「どうだ!どうだ!」

若井さんが榎本さんをからかう。

「あははは」

「それじゃあ、舎生みんな座って座って」

若井さんが学舎メンバーを女性たちと対面して座れるよう誘導してくれた。


しかし僕はというと、学舎メンバーの中で一番年下ということで、女性たちから離れた一番奥の席に。


『あっ遠い・・・・・』

と思いつつも

若井さん宅での食事会という名の合コンが始まった。


けれども、案の定

女子大生達と会話ができない。


『この前の事もあるし、なんとかして存在感をみせたいな~』

と、僕は奮闘し女性たちに声を掛けようとしたものの、

榎本さんを始めとする他の学舎メンバーも肥えた羊を襲おうと構える飢えたオオカミのように、みんな自分をアピールしまくっているので僕の入る余地がない。



しかも女子大生の方も自己紹介でわかったのだが、みんな大学3年生や4年生ばかり。


彼女達も僕のような年下に全く興味もないようで、他の学舎メンバーとしゃべってばかり。



僕は、自分を度外視したこの雰囲気をみて


『もういいや!料理に専念しよっと』


彼女獲得から料理獲得へシフトした。



しかし、僕の目の前にはというと


健康になりそうなサラダばかり。



けれども僕がほしいのは刺身とからあげ!

「刺身・・・からあげはっと。

あっ!あった!あった! 

でもな~、、、、、」


刺身はというと、、、、、


テーブルの向こうの真向かいにいる若井さんの目の前にあった。


『これまた・・・・遠いよ』


僕は、取りにいこうか、どうしようか迷った。

だが、

『いや!女の子としゃべれないなら、日頃お目にかかれないものだけでも食べて帰ってやるぞ』

僕は決心し、

自分の取り皿を持って若井さんの目の前にある刺身へGO!した。


「すいませ~ん。失礼しまーす」

僕はそういうと若井さんの横に座り、刺身やからあげや他の料理を自分の取り皿へ。


すると、そんな僕の行動を見た若井さんが

「おう、君が今年入ってきた一年生か~」

「はい!タケオといいます。」


僕は、『あっこれは最初で最後のチャンスかも』

と思い、女性たちに僕の存在を知ってもらおうと、思い切ってテコンドーしている事、大学でのことをPRした。


女性たちも僕の話に興味津々に聞いてくれているようだった。


『おっ!これは少しいい感じじゃないかな』

僕は心でガッツポーズ!!


しかし、そんな女性たちにPRしている僕を敵と感じたのか、


「でも、若井さんこいつはよくご飯を食べるんですよ。

大食いです。大食い。しかも野菜炒めばっかり食べるんですよ」

と、榎本さんがいらん横やり。


「榎本さんやめてくださいよ」

僕は榎本さんを制止したのだが、、

今度はそれに乗じるように山田さんも

「そうそう。こいつ、よくご飯食べるから、寝ているときブーってでかい屁をするんですよ」
と暴露。


「えっ!」

僕はその言葉に開いた口がふさがらない。


榎本さんと山田さんの言葉で、一瞬のうちに今まで僕がPRしていたことはことごとく崩れ落ち、

女子学生も

「えー野菜炒めばっかりの~。」

「かわいそう。」

「私なら耐えられない」

「やっだーー」

「いやーーはずかしい」

「あはははは」

僕を馬鹿にした笑いへと変わっていった。


僕は、この榎本さんと山田さんの発言にめちゃくちゃ恥をかかされた格好だ。


僕はこの大爆笑に、ぎゅっと手は握りこぶしを作り、はらわたが煮えくり返る思いをぐっと堪え、我慢した。


『最悪だ・・・・。僕のイメージが一瞬にして崩れちゃった・・・なんでこんな事を。



許さない!!こんな合コンぶっ壊してやる』



僕の方向性は決まった。




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