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第74話:相川さん登場

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「あーあ。今年の夏はどうしようかな~」



金欠病で夏キャン参加が取りやめ。


またパクさんの突然のドタキャンで列車の旅計画もなくなり、


急に暇となってしまった僕。




大学の授業も段々と終わりに近づき、試験とレポート課題がどんどん増えていくものの、これはすべて7月に終わるもの。


8月からやる事がなくなってしまった。


ちなみにあのドタキャン劇以降、僕はパクさんと約3ヶ月間、口をきかなくなることに。



今日も僕は、授業を終え、淡々と寮へ帰る。


そしておなじみの学舎のきっつい非常階段をノシノシと登っていく。


ガチャッ


僕は学舎のおなじみの頑丈でくそ重い防火扉を開けた。


「ただいま~です~」


僕は玄関で靴を脱ぎ、スリッパに履き替えながらこう言った。



僕は、学舎が嫌いでもどんな事があっても

「行ってきます」

「ただいま」

の挨拶はちゃんとするよう心がけていた。



それから厨房を抜け、談話室に入る。



「おかえり~」


返事がちゃんと返ってきた。


僕は学舎脱出作戦を計画しているものの、山手学舎の挨拶の習慣だけは結構好きだった。


学舎では、ケンカをしても、挨拶だけは自然ときっちりする。


これは
「I’m home. ただいまと言える家 by ケイン・コスギ」

に、似ている。


榎本さんは舎懇でよくこんな事を言っていた。


【山手学舎は安アパートじゃない】

と。


その時、僕は榎本さんの言っている意味がわからなかったのだが、孤独を感じている今の僕なら分かるような気がする。


むなしくなったり、寂しくなった時でも、家に帰るとちゃんと返事が返って来る。

これだけで人間って心が温まったりするものだ。


だから、寮で嫌な事があったとしてもこれだけは僕にとって別格。



僕は参考書やノートの入った重いリュックを談話室のテーブルにドンと置き、椅子にガタッと腰掛けた。


「はああああ」

僕はため息をつく。


「ん!どうした? どうしたの?」


ソファーでマンガを読んでいた人がマンガを置いて僕に質問してきた。


彼の名は相川浩太。

W大学商学部の3年生。

山手学舎でも3回生で、金さんと同じ学年扱いと言う事になっており、この物語でもちょくちょく登場はしているものの、その正体がなかなか明かされなかった人物のひとり。


「いえーちょっと・・・まあ色々あって」

僕はお茶を濁した。


「ふーーん」


相川さんはそう言うと、再びマンガを読み始めた。


「あーあっと」

僕は談話室でそう一息つくと、自分の部屋へと帰っていった。


そして次の日。


僕は授業を終え、寮へと帰る。


そしていつもの学舎の非常階段をしんどく登っていく。


ガチャッ

学舎のくそ重い防火扉を開ける。


「ただいま~です~」


玄関でパッパッと靴を脱ぎ、スリッパに履き替え談話室へ。



「おかえり~」


ソファーでマンガを読んでいる相川さんが挨拶に答えてくれた。



僕は授業で使う辞書の入ったくそ重いリュックを談話室のテーブルにドンと置き、椅子にガタンと腰掛けた。


「はああああ」

僕はまたため息をつく。

そして

「ん!どうした? どうしたの?」


と、ソファでマンガを読んでいた相川さんがマンガを置いて僕にまた質問してきた。



「いえーちょっと・・・まあ色々あって」


僕はまたお茶を濁す。


「ふーーん」

相川さんはそう言うと、再びマンガを読み始めたのだった。


「よしレポートでも書くか!」

僕は談話室でこう一息つくと、自分の部屋へと帰っていった。


そしてまたまた次の日。


僕は授業を終え、寮へと帰る。


そしていつもの学舎の非常階段をヒーヒー言いながら登っていく。


ガチャッ

僕は学舎の防火扉を開け


「ただいま~です~」

と挨拶。


それから玄関で靴を脱ぎ、バタンと床にスリッパを置き、そして履き替えて談話室の方向へ。



「おかえり~」


ソファーでマンガを読んでいる相川さんが返事をする。


僕は今日は軽いリュックをパタっと談話室のテーブルに置き、ガタンと椅子に腰掛けた。


「はああああ」

そして、僕はまたまた、ため息をつく。


「ん!どうした? どうしたの?」


ソファーでマンガを読んでいた相川さんが今日もまたマンガを置いて僕に質問してくる。


「いえーちょっと・・・まあ色々あって」

僕はまたまたお茶を濁した。


「ふーーん」

相川さんはそう言うと、また再びマンガを読み始めるのだった。


「じゃあ勉強やるかな!」

僕は談話室でそう一息つくと、自分の部屋へと帰っていった。


それから次の日も次の日も、

僕は学舎に帰っては、ため息を談話室でつく。


そしてなぜか相川さんも同じようにソファーでマンガを読み、僕がため息をつくと

「どうしたの?」

と質問してくる。


このパターンの日々が、結構続いた。


そしてある日の事。


今日も同じように授業を終え、いつものように寮へと帰る僕。


そしていつもの学舎の非常階段をヨイショヨイショと登る。


ガチャッ


学舎の防火扉を開けた。


「ただいま~です~」


僕は玄関で靴を脱ぎ、スリッパに履き替え僕は談話室へと歩く。



「おかえり~」


今日もいつものようにソファーで漫画を読んでいる相川さん。


僕はいつものようにリュックを談話室のテーブルにドンと置き、椅子にガタンと腰掛ける。


そして

「はああああ」

僕はいつものようにため息をつく。


「ん!どうした? どうしたの?」


ソファーに座ってマンガを読んでいた相川さんがいつものようにマンガを置いて僕に質問。


「いえーちょっと・・・まあ色々あって」

僕はいつものようにお茶を濁し、

「ふーーん」


相川さんはいつものように、またマンガを読み始めたのだが・・・、



「相川さん・・」

僕はいつものように自分の部屋には帰らず、重い口を開いたのだった。



「相川さん!」



「ん?どうしたの?」



「そのかぶってる帽子って・・・・」






姉さん・・・・何かまた起りそうです。







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