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第82話:これがホントの東京だ!!

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ジリリリリリリリリ~

僕の目覚まし時計が部屋中に鳴り響く。


「あ~う~~」

僕は寝ぼけたまま2段ベットからドドドドと降り、自分の机の上で鳴り響いている目覚まし時計のスイッチをバンと切った。


それからしばらく


ボオーーーーーと突っ立っていた。



しばらくして僕は、開ききれていない目で時計を見る。


1時15分


『ああまだこんな時間か~。眠い。眠い~・・・でももう行かないと』


そう、僕は今日から始まるバイトのため、夕方7時から寝て、深夜のこの時間に起きたのだった。


しかし、眠くて眠くてたまならい。


この時間・・普段ならまだまだ起きて談話室でテレビを見ている時間帯だ。


しかも、夜7時寝て、深夜1時過ぎに起きるなんてこれまでの人生の中でやったことがない。


だから早く寝ようとベットついても、目がランラン!

1、2時間後、やっと眠気がきて寝れる~と思ったら、すぐこんな時間に・・・。


それになんとなく眠りが浅いし体は重い。


けれどもそんな事も言ってられないので、僕はそんな重い体にムチを打って洗面所へ。



すると、


「あはははははは!!」


笑い声が談話室の方からしてきた。


いつもならこの笑い声の聞こえる談話室にいる僕。


しかし、今日からは全く生活が変わる。


しかも、これまでの枠から外れ、遠くから談話室の様子を見るとこれまで見えなかったものが見えてきてこれまでとは違う感情がわき上がってくるのだった。


それは、


『うっるせーな~。


もう深夜だってのに・・・』

という感情。



僕にとって、これまで深夜でも楽しかった談話室の笑いが、今ではその笑いで頭にガンガン響いてきて、うるさい!


それに、奴らはこれからぐっすり眠るんだと思うと、なんとなくむかついてきた。


人間とは、なんて勝手な生き物で罪深いんだろう・・いま考えるとしみじみそう思う。



僕は、真さんが帰り際、

「汚れてもいい服着て来な」

と言っていたので、

その通り、【臭くなってもまた汚れてもいい】どうでもいい服とズボンを身に着けたのだった。


『よし、これでよしと・・・』

洗面台の鏡に映る自分の姿をみて僕は独りつぶやく。

それから談話室へ。


バタン・・


「お!その格好。これからバイトか?」

と僕の格好を見て、榎本さん。


「そうなんですよ~。それじゃあ行ってきます!」


僕はただ自分がこれからバイトに行くんだという事を強調しつつ談話室を通っただけ。


「行ってらっしゃ~い!」

談話室にいるメンバーが一斉に見送る。


そんなとき、

「あっ!そうだ!榎本さん。」

「なに?」

「自転車貸してくれませんか?」


「あっいいよ。チェーンの番号は5349だから。

それに俺、原付でほとんど使わないから。使ってていいよ。」


「ほんとですか?ありがとうございます」


僕は榎本さんの自転車を拝借して、いざ築地市場へ。



僕が学舎を出たのは深夜1時40分。


僕は地図を見ながら進んでいく。


高田馬場から後楽園を抜け大手町へと入って行く僕。


そこを通りながら僕はあることにびっくり。


それはというと・・・

『誰もいないじゃん!』

新宿や池袋は深夜になっても人通りはあるのだが、大手町などのビジネス街には人が全くいない。


この場所は昼間であれば、自転車をたちこぎしながら通るなんてありえない。


しかし、今はたちこぎしながらスイスイと通れてしまう。


僕はこのギャップに、


『これがあの社会でならった【ドーナツ化現象】か~』


中学時代、社会の時間にならったあの机上の単語が、今僕の目の前で現実に起っている。


【ドーナツ化現象】・・・それを肌で体験することができるなんだか嬉しかった僕。


そして

『ああ、俺って東京に今いるんだな~』

と改めて実感したのだった。


とまあ~閑散としたビジネス街を抜け、さらに進んでいくと今度は異様に光を放っている場所が見えてきた。


そこは、


銀座。

しかも今は夜の銀座。


僕はあの有名な時計台のある和光ビルの前で信号待ちをした。


僕はその間、ぐるりとあたりを見渡す。


夜の銀座は、おしゃれな外灯がともされ、それはそれは綺麗なものだった。


僕はとあるビルの上の方に目を移した。


そこはバーなのだろうか。

部屋全体は薄暗くシーリングファン(天井扇)の青いライトだけがおしゃれに回っているのが見えた。


なんともそれだけ見ても大人の雰囲気をかもし出している。


「あ~これがあの有名な銀座か~」


僕は、なんだか胸がワクワクしてきた。


僕は汚くて臭くなってもいい格好だったけれども、気分はブルジョア階級。


しかしこのあと、現実を目の当たりにするのだが・・・。


ともあれ、

「ちょっと自転車で30分こいだだけで、こんなにテレビによく出てくる場所に来れるなんて・・・。

学舎ってもしかして立地条件いい??」


僕は今頃、そんな事に気付いたのだった。


僕はそんな大人なの気分にさせてくれた綺麗な銀座を抜ける。


そして次に登場したのが歌舞伎座。



「へええこれがあの歌舞伎座か~」


僕の次の気分は観光客そのもの。


そしていつの間にか


「わっせすげー(ものすごくすごい!という意)

わっせすげー! わっせすげー!」

と方言を連発していた。


そして歌舞伎座を後にした僕の目に飛び込んできたのは、なんとも見覚えのある橋だった。


「あっ!これってもしかしてあの有名なこち亀(こちら葛飾区亀有公園前派出所)にでてくるあの橋じゃないの?」


僕の胸は大いに高まる。


そして【勝鬨橋(かちどきばし)】と書かれた名前を見つけたのだった。


「やっぱり!!」


そうこの橋は正真正銘、あのこち亀に登場した勝鬨橋(かちどきばし)だ。


勝鬨橋とは-日本では珍しい可動橋(跳開橋)の事。

現在では機械部への電力供給も無く、可動部もロックされ、跳開することはない橋である。

この橋は、こち亀の両津勘吉と仲間が中学生の頃、開閉しなくなった勝鬨橋の開いた姿を転校する友人のために、運転室に忍び込んで橋を開ける話に登場してくる。

ちなみにこの話は、こち亀・読者が選んだ傑作選となっているほど。
(出典:ウィキペディア)

だから僕もこの勝鬨橋の事はマンガを通してよく知っていた。


しかし、今まさにそのマンガの世界だった橋が現実に僕の目の前に存在する。


「うおおおおおお、わっせわっせすげー」


僕の心は、感動そのものだった。


そしてこの勝鬨橋に足を踏み言える僕の心境は、

アポロ11号のアームストロング船長が月面に足を踏み入れる心境に近いと言ってもいいだろう。


「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ」byアームストロング


「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、僕にとっては大きな飛躍だ」by タケオ


規模は比べ物にならないくらいにめちゃくちゃ小さいものの、僕にとってはそれほどに大きな衝撃だったのだ。


僕はその感動と衝撃を胸に勝鬨橋を渡った。


そして渡り終えた僕は、

思わぬプレゼントをもらったような感じで、初バイトにも気合いが入ってきた。


「よし!それじゃあ感動も出来ちゃったことですし、市場に向かってバイト頑張ろう!」

僕は、勝鬨橋を渡って今以上に、立ちこぎをしつつ市場へとむかったのだった・・・。


向かったのだった・・・。



向かったのだった・・・?


向かったのだった~???

・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・


「あれ?市場が見当たらない。あれ?」


もうそろそろ見えてくるはずの市場が全く見えてこなかった。


そしてしまいには、行き止まりの看板が・・・。


「あれれ?

市場はどこ?

あれ?あれ?」

僕は改めて周りを見渡してもそこには、シーーンと静まりかえっておりなんにもない。


人もいないし車もない。


僕はそんな時、ふと腕時計に目をやる。


2時40分


「やっべー!!」


僕は焦りだし、さっきの感動と衝撃はどこへやら・・・


今の僕の心境は、、

「ひとりの人間にとっては小さな時間だが、僕にとっては大きな遅刻だ」by タケオ




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