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第84話:ツンツン!ツンツン!

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「あっあの~」

僕は後姿の大きな男性に声をかけた。


すると

「あ~!!」

男性が振り返り僕の目の前に立ちはだかる。


『おおおお~』


僕はその迫力に後ずさり。


まさにこの男性、

横と縦に大きく、

『大きく聳え立つ壁』だった。


そんな巨体が僕の方に向かってくる。


ドシッ、ドシッ、ドシッ。


しかも、その男性はメガネをかけているのだが、電球の光で反射して彼の目が見えないときてる。


僕は思った。

『この動き、そしてあのメガネの反射・・・。

紛れも無い・・・・・


牛魔王だぁ』

と。


そう、まさにに僕の方に向かってくるこの男性の体格、


あのドラゴンボールにでてくる牛魔王そのものだった。

164.jpg








けれども、


「えっ!なんだって?」


と、その男性、体格とは裏腹に声は普通。



「えっと・・・今日からこちらでバイトさせてもらう・・・」


「ああ~!兄さんが言っていた件ね~」


『えっ兄さん?・・・・ってことは


もしかして』


そんなときだった。


「おっ!タケオ来たな!」


真さんが、向こうの方から2つ重ねた発泡スチロールの箱を持ちながらこちらにやってきたのだ。

「あっすいません。バイトの初日からこんな遅刻しちゃって・・・」

僕はとりあえず謝る。


「まあ気にすんなって!

あっそうそう紹介しなくちゃ!よいしょっと」


真さんはそういうと発泡スチロールの箱を僕と男性の間にあるテーブルに置いて、


「これが、昨日話してた俺の弟の鉄ってんだ。」

と、真さんの後ろにいる牛魔王を・・・いやいや鉄さんを紹介してくれた。


すると、

「よろしくな!」

真さんの後ろで鉄さんがひょこっと顔を出した。


体格の割にはおちゃめな一面を見せた鉄さん。



『外見は牛魔王にしか見えないのに・・・・人は外見ではわかんないもんだな~』


僕はしみじみ思った。


「それじゃあね~。セッティング作業は、もう今日はやっちゃったから、、、

これからセリで落とした魚が配達されてくるからそれをココの店の手前にまとめといてくれる?」


「あっはい、わかりました」


「それじゃあ、まだまだ魚くるからな!頼んだぞ!!」


真さんは僕にそう念を押して、鉄さんを連れてどこかへ行ってしまった。


そして、僕はそんなこんなで魚屋にひとりとなったわけだが、、、


なんだか周りを見渡すものがすべて初めてだったので、ワクワクしてきた。


そんなとき、

ピチャッ!!

僕の手前にあるバケツの水がはねる。


「なんだろう」


僕はそのバケツの中を覗き込んだ。


すると、そのバケツの中で黒くて細長い魚が網の中でうようよして動いているのではないか。


僕はその網を引き上げてみると・・・


なんとそこにはびっしりの


アナゴ、あなご、穴子


しかもめちゃくちゃ威勢がいいのだろう、元気良く動きまくっている。



たぶん、穴子からすると、もがき苦しんでいるんだろうけど・・・。


僕はこれだけの数の生きた穴子をこんな間近でみたのは初めて。


それから、次に僕はさきほど真さんがもってきた発泡スチロールの箱を開けたのだった。


するとそこには


生きたアワビ、生きたホタテ貝、ミル貝など、他にも見たことのない貝が数種類が入っていた。


「おお、すげー!すげー」

僕は、これらを見て童心に戻り、それらの貝をつっつく。


勿論、つっつかれた貝の方は、びっくりして勢い良く貝を閉じるのだが、

僕もジーーと、また貝が開くのを待っては

ツンツン、

ツンツン、

ツンツン、

とつっつきまくる。


そうあのドクタースランプ アラレちゃんが、あのピンクのう●●君を突っつくように。


fimg_11205110191.png





まあこれは貝にしてはいい迷惑なんだろうけど、

なにせスーパーの魚屋でお目にかかる魚介類はというと、

ドテーーーっと、すでに横たわっているか


もしくは

触ってもピッピクッ?としか動かないやる気のないやつらばっかり。



けれども、ここのやつはどうだ!


ちょっと触っただけで


ピシャッと飛び跳ねたり、


パクッとおもいっきり貝の口が閉じたりと、


威勢のいいやつらばかりじゃないですか!


だから、こちらとしては面白くてやめられない。


これは所謂、植木等の

「わかっちゃいるけど、やめれない」ってやつだ。


かなり古いかもしれないが・・・・。


また、


ここは水族館の生き物体験教室か!


ってな感じで突っ込まれそうだが、それだけ僕にとってはこれらは衝撃的出来事だった。


しかし、貝をツンツンと何度もやっていると



貝は疲れたのだろうか、



ぽわーーーん


と、貝を閉じる動作が鈍くなり、しまいには開きっぱなしに・・・。



そんな勢いの無くした貝は、童心に返っている僕にとっては興味の対象外。


「あ~つまんない!

それになんだかこれにも飽きてきたし、それじゃ次!」

僕はこれまで戯れていた貝をポイッとおいて、

次の面白そうなものを探し始めた。



そんなとき


バタン!!

隣の店からとてつもなくデカイ音がした。


僕はそのあまりに大きな音に、



「なんだ!なんだ」

と隣の店をのぞいてみる。


すると・・・・そこはまぐろの専門店なのか、

巨大な冷凍マグロが次々に運ばれてきているではないか。


『おおおこれがマグロか~。でっかいな~』

僕はそのマグロの大きさにびっくり。


『小錦ぐらいあるんじゃないだろうか?』

と思えるほど、体重が重そうなマグロたち。


『もしかしてこれを解体しちゃったりするのかな?ワクワク、ワクワク』


そんなんで、真さんに言われた仕事の事なんかはすっかり忘れて完璧に童心に戻ってしまっていた僕なのだが・・・、


そんなときだった。


「すいません~!兼丸さんはここですよね」

と声をかけられたのは。



ここは水族館でも、海の体験教室でもない。


ここは紛れも無く1200万人が住んでいる東京の水産を担う超巨大市場。


僕の生き物体験教室的な感じは、この声かけによって終了し、

新たに商いの実践&体力勝負ともいうべき、ながーくきついバイト1日目がスタートしていくのだった。



「あっ!しまった・・・頼まれた作業やんねーと・・・やばい!」





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