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第88話:ウニはウニだけに・・・

「あの~どちら様でしょうか?」

僕は思わず質問した。


すると、

このおじさん・・・・ちょこっと首を動かすものの、真後ろに僕のいる方向に振り向く事無く、首の元の位置に戻す。


『えっ?もしかしてシカト?

俺今、シカトされた?』


しかし、明らかに僕の言葉に反応しての首運動。



・・・にも関わらずなのだから、明らかにこれはシカトというべきだろう。


しかもちょっとだけ反応したから


これぞまさしく『プチシカト』


シカトにプチも、ブチもあるのかと言われればそれまでだが、、、まあそんな事はどうでもいい。

とりあえず僕は


『なんだよ。このおっさん!感じ悪りいなあ~』

と、怒りMAX(マックス)。


僕は、店頭にいる真さん
と安さんのところに行き、


「真さん!」


「ん?」


「あの店の中にいる感じの悪いおっさんは誰っすか?」

と、店の奥にいる中年のおじさんを親指でクィクィっと指して、彼の身元を尋ねた。



「あっ!そっか!まだタケオに言ってなかったんだっけ。

あそこにいるのは、社長の弟で俺の叔父さんのみつるおじさん。

まあここに副社長ってとこかな」



ガーーーン



・・・・・・僕はこの言葉に完璧に顔が引きずり、開いた口が塞がらず。



「真さん!」


「ん??」


「そう言う事はもっど・・・早ぐ言っでくだだいよ~」


僕はウルウル目で訴える。


「えっなんで?」


「ええ~だって・・・見知らぬ人と思ったから・・・失礼な事言っちゃったんで、、、、」


「なんて言ったの?」


「いや~全くしらないから、

あの~どちら様でしょうか?って言っちゃったんですよ~。

そしたら、、、無視されちゃって・・・」


僕はうつむき加減で、指をもじもじとする。



それを聞いた真さんは

「いや~大丈夫だって!

日頃から叔父さんはあんまりしゃべんない人だから、無視したように見えただけだよ。

今度、話しかけたら少しは反応するんじゃない。。。

根はいい人だから。まあ大丈夫だって、あははは」


と、僕の肩を叩きながら励ましてくれたのだが・・・。



「あっ!どうもはじめまして。今日からバイトすることになりましたタケオです。」


僕は副社長に深々と挨拶したものの、あえなく撃沈。


うんともすんとも反応が返ってこなかった。



『ぜってー。ぜってー怒ってる!

怒ってるよ~この人~』

僕は確信した。



けれども僕はまだこのバイト始めたばかり。


というより、まだバイトを始めて1時間しかたっていないじゃないか!



『今ならまだ間に合う。


ここで印象を良くしておけば、これからのバイトもやりやすくなるはずだし、、、』


・・・そう思った僕は



「えっと~。副社長の被っている帽子はセリに使うものなんですか?」


と、話を副社長に切り出す。



僕はまず副社長の被っていた明らかにセリの時に使っていた思われる帽子に注目した。



そしてこの帽子をネタに会話の糸口をつかみ、僕の印象を少しでも良くしとこうと思って、でた質問、、、それがこの

「えっと~。副社長の被っている帽子はセリに使うものなんですか?」

だった。


そして、結果はというと・・・



「・・・・・・・・・・・・・・・・」

シーーーーーン



あえなくダウン。



これまたうんともすんとも言わない副社長。


僕は再び真さんと安さんのいる店頭に行き、店の奥にいる副社長を親指でクィクィっと指して、

「真さ~ん!」


「ん??」


「全然、ダメでじた~」


僕はウルウル目で報告。


「えっホント?

そっか~本当にしゃべらない人だからなあ、叔父さんは。

じゃあ今度はウニの事を聞いてみな。

無口でも、ウニの目利きはこの築地でじゃあ有名なんだぜ!」

と、真さん。



「本当ですか?じゃあやってみます」


僕はもう一度、副社長に近寄り、アタックしてみた。



「えっと~、副社長はウニが専門なんですか?

ちょっと食べて・・・いや見て見たいな~」



僕はそう言いながら、副社長の横にあったウニをさりげな~く見ようとおもったのだが、、、



副社長のおじさんは、突然、僕の方を見てジーーーーッっと凝視。



僕はその凝視に耐えられなくなり


「えっいや~。いっ今のは、冗談です~」

と、後ろに一歩ずつ下がっていき、


三度、


「真さ~ん」

と、真さんと安さんのいる店頭へ。


そして店の奥にいる副社長を親指でクィクィっと指して、



「もうダメッス。僕には無理っす」


と、超ウルウル目で事態を報告。



「えっホント?そっか~お前でもダメだったか~。

でもお前はよくやったよ。

なんせ、おじさんは、俺ともあんまりしゃべんないからな~。

職人気質というかなんというか・・・。

おじさんとしゃべるとしたらまあ唯一社長くらいかな~。」

真さんがポツリ。


それを聞いた僕は、


「真さん!」


「ん?」


「もっと、そう言う事はもっど・・・早ぐ言っでくだだいよ~」

僕が超ウルトラウルウル目で訴える。


「あっ!いやいや~わりい、わりい。

タケオならと思ったんだけどな~。

まあウニの話だけに、とげとげしいって感じかな!あははは」

と、笑いでとぼけようとする真さん。



「真さん、・・・・俺、全然笑えないっす」

と首を振る僕。



「本当?まあいいじゃないか~。ねえ~安さん。そうですよね~。」

真さんは隣で一部始終を見ていたであろう安さんに同意を求めた。



すると、安さんはこちらを見てひと言。





「へええ~・・・何が??」







『おめえ、見てなかったんかい!!』





「はああ、なんか俺って、、、、からわれているだけのようなあ・・・・」




とまあ、こんな感じで、

氷袋で【ホッ】、叔父さんで【わっ!】、真さんで【えっ?】


というひとときの時間はあっという間に過ぎていったのである。



そして、とうとう僕にとっての魔の時間がやってきたのだった。



『ああ、やっべーーー』




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