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第91話:くっさい長靴をはいた僕 

ターレーが僕の足を踏んだ。


ターレーが僕の左足を踏んでいった。


ターレーが僕の左足の先を踏んでいきやがった。


「うおおお!イッテーーー!!この野郎!!」


僕がそう声に出したときには、すでにターレーの姿は市場の人ごみに中に消えていた。


『くそっ!』

追っかけようとも思ったが、それよりも踏まれた左足が大変だ。


僕は痛みを感じた左足の長靴のつま先部分を押してみた。



すると、


『ない!ない!ない!俺の指がない!』


外から押しても、押しても自分のつま先がないのだ。


しかも指先の感覚もない。


『ターレーに踏まれて俺の指先は潰れたんじゃ・・・』



僕の顔が大きく引きつった。


そして僕は恐る恐る、そしてゆっくりと長靴を脱ぐ。


ズ、ズ、ズ、、、ズルっと。



そして僕は長靴を脱ぎ捨て、自分の左足を見てみる。


すると・・・・・・・




そこには・・・・・・・・・・・






僕の指先が・・・・・・・








普通についていた。




『おおお!!あった~!あったよ~!ちゃんと俺の指先があったよ~』


そう、僕の左足にはちゃ~んと指先がついていたのだ。



『はああ~よかった~』


僕は自分の顔が引きつった表情から安堵の表情へと変わっていくのを感じた。


『しかし、さっきはなんで
外から押しても、押してもつま先がなかったんだろう』


僕はふと不思議に思ったのだが、


『あっそっか~ 、俺が押したのは長靴のつま先部分で、俺のつま先じゃないじゃ~ん。なんだよモウ~


自分の早とちりに気付く。



ともあれ、僕は踏まれた指先を動かしてみた。


『おおお!ちゃんと動く!動くよ。俺の指先!』


なんともこれは僕にとって感動的な場面。


なんせ、自分の足が潰れたと一瞬思ったけど、全くの無傷のようにちゃんと指が動いているのだから。


『ああ、よかった~。神様ありがとう~』

僕は再度、無傷っぽい自分の指先を見てホッとひと安心。



『あの俺の足を踏んでいきやがったターレーの野郎。

ホントはぶん殴ってやりたいくらいけど、

足の方もなんとのない様だし、まあいいや』

僕は、とりあえずターレーの詮索をするのはやめた。


そして、僕は脱ぎ捨てた長靴を拾い、履き直す。


しかし、人間とは奇妙な生き物で、そんな履き直すときに限って

自然に靴の臭いを嗅いでしまうもの。


それが明らかに臭そうな靴であったとしても・・・。


僕もなんとなく長靴を自分の鼻に近づけた。


すると


ぷ~~~ん


臭いが鼻に入った瞬間、


「ふんがっ!!」


僕は一瞬、意識が飛んだ。



「うおお!!!これ!きっきてるよ」


僕はあまりの臭さに、チューチュートレイン(意識が飛んだバージョン)をまた引き起しそうだった。


けれども、だからと言って長靴を履き返るわけにはいかず、僕はかなりの嫌々ながらに、その長靴を履き直す。


しかもまたあの【グニョ、グニョ~っとしたあの柔らかさ】を味わいながら・・・。


僕はターレーに引かれ、足の臭さにもだえ、また長靴の柔らかさに身の毛がよだつという三重の苦しみを浴びてしまったというわけだ。


僕はかなりブルーになって兼丸へと帰っていた。



そして、僕はターレーに引かれ、奇跡的にも足の指先が無傷だった事を奇跡話として真さんに話したのだった。


すると

「それはよかったな~。

ターレーのタイヤはめちゃくちゃ固いから気をつけな~。

しかもターレーはこんな道でも通るんかい!と思うところまで通ってくるから、

これからは足元には充分気をつけるんだぞ。」

と真さん。


「あっはい。わかりました。」

僕は威勢の良い返事で返す。


「しっかし~それにしても、よく大丈夫だったな~。指。

普通なら潰れてるところだぜ。俺なんか踏まれないようにつま先部分に鉄芯が入ってるから、いいものの・・・」


「ええ~まじっすか!俺のには、何にもはいってないんですけどね~」

と僕。

『ホントこれってマジ!奇跡だよな~』

としみじみ。


僕がこの事を改めて思い返す時に思う事は、

あの時、指が潰れなかったのは、

グニャグニャだったあの長靴だからこそだ!と言う事だ。



なぜなら、あの長靴、、、

【こんにゃくのように揺れるほどの感触】だったわけで・・・ということは、

それだけ長靴に水(海水?)が大量に含まれていたと言う事になる。


この長靴に含まれていた水が、ターレーの圧力をある程度、分散してくれたのだと僕は思う。


ともあれ、僕にとってのこの長靴を初めに履いた心境は

『ああ、僕、お嫁にいけない・・・』

というものだったが、

今では僕にとっての奇跡の長靴となった事でこれからも、もがき苦しむほどのくっせーこの長靴を愛用することに。。。



『人生って何が決め手になるかわかんないもんですね・・・・』

と、人生の醍醐味をこのくっさい長靴から知らされた僕なのでありました。


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